今週のお題「今だから言えること」
チョーゼツひさしぶりに、『夢のように、おりてくるもの』伴走メモを。
これは108回で終わらせるとか言ってるのだけど、まあ、じつのところ伴走メモ自体はずっと続いていてね、いまの「官能」シリーズ(!?)終了! で108回かなあって考えてて、
それからあとはまた、1から連番ふってやるし、みたいな。
そして、
今日はあるツイートを見て虚脱感に襲われたりしてたのだけど、
そんなんじゃ、いけません。
Tokyo Metropolitan University Institutional Repository: 『国家』の余白に : ブランショ、レヴィナス、エリック・ヴェイユ
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/4549/1/20012-313-003.pdf
「この世界のなかでは言葉はこの上ない権能である。話す者は権力を有し暴力を振るう者なのだ。名づけることとは暴力であって、この暴力は名づけられたものを遠ざけ、それを名前という便利な形態のもとに所持するのである」(LV,p.50)。これは『来たるべき書物』のなかの一節「すべての言葉は命令であり、テロルであり、誘惑であり、遺恨であり、追従であり、侵害だ。すべての言葉は暴力である――そして、対話を願いながらこの点を無視しようとすること、それは、依然として戦争を対話の一形態にすぎぬものにしてしまう弁証法のオプティミズムに、自由主義の偽善を付け加えることなのだ」(EI, p.114)

- 作者: モーリスブランショ,Maurice Blanchot,粟津則雄
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/01
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(そういえば文庫になってたんだね!)

- 作者: モーリスブランショ,Maurice Blanchot,中山元
- 出版社/メーカー: 月曜社
- 発売日: 2009/02
- メディア: 単行本
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あー、
ブランショ、やっぱり好きだなあ。
『夢のように、おりてくるもの』を書いてたときにもブランショを読んでたなあ、ていうかまだまだ読んでないブランショたくさんあるけど、でも。
うん、ブランショ、好きです。
うえのPDFは、拙作『遍愛日記』の連載を再開する前に読めてよかった、という問いだった。いや、これをずっと考えていて、あのラストのドタバタで有耶無耶になっちゃってるのはもちろん、あくまでも「小説の都合」でわたしが書けなかったから、というのではないのだけど、でも。
(ミズキさんと姫香ちゃんの例の問答が究極コレだから、というか、わたしにとっての根本問題は【「言語」と「暴力」(または言語とイメージ)】なんだよねw 「理性」の問題というか、まあ、こういう偉いひとたちの考えてることをわたしがどこまでほんとに理解してるのかという問いはあるけれど、あ、これはじぶんがずっと考えてることだ、ていう感覚はわたしのなかに確かにある、誰が何と言おうとも)、
エリック・ヴェイユというひとを知らなくて、いまぐぐったらポール・リクールの本で出てくるようだ。
リクールはどうやっても読まんといかんのでちょっとずつ読んでる。
キニャール理解のためにも。
なのでここでも出てきたから、うん。
それから、プラトン。
全集は拾い読みで(さすがにちょっとは読んでるよ!w)、国家もちっちゃいころに読んでるはずなのだけど。
プラトンくらいは全てとまでは言わないまでもとりあえずある程度は読んどいてイイんだろうなあと、野暮用でいくつか読み直したり新しく読んだりしておもいましたまる。ごめんね、お馬鹿さんで。
これから、これも読む。
いんたーねっとありがたいです。
Tokyo Metropolitan University Institutional Repository: 文学と無際限の経験 : ブランショの情熱について
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/4799/1/20012-228-004.pdf
あと、このへんも置いておく。
既読だったり読みかけだったりイロイロ。
「作家の人生に偶然など何一つない」ダニロ・キシュ
「検閲との闘いは、公のもので、危険を伴う。であればこそ、英雄的でありうる。
しかし、自己検閲との闘いは、私的で、孤独で、人に知られることもない。この問題に羞恥を覚えるのはそのためである」ダニロ・キシュ 雑誌『検閲時評』
バルカンの心―ユーゴスラビアと私
田中 一生【著】
http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784779112614
こっちは未読
で、こっちは既読だけど並べてよむ
キシュは、「ふたりのマルグリット」、つまりユルスナールとデュラスに注目
エリザベート・ド・フォントネー夫人
ソフィー・ヴォランへの手紙 ディドロ 関連
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/18277/1/gensha0000300080.pdf
ニーチェについて バタイユ
それから、クルツィウス!

- 作者: E.R.クルツィウス,Ernst Robert Curtius,南大路振一,中村善也,岸本通夫
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「今だから」ていうはなしだと、
2008年くらいからずっとやってきたこと、その集大成が『夢のように、おりてくるもの』だったんだなあという、あたりまえのことを言っておくかな、と。
いわゆる技術的なはなしだけでなく、主題的にも。
ちょうど、こどものころから抱えていたものと、オトナといえる年齢になって抱えてしまったものとが、双方きちっと入れられたという意味で。
というわけで、がんばります。