がらくた銀河

磯崎愛のブログです。本館は小説サイト「唐草銀河」。

短編を書こうとおもったときに読んだのはモーパッサンでした。

風邪が治らずチョット困ってる、「古典よむ部」発起人の磯崎愛です、こんにちは。

今回も、愛っていったい何かしら? タグでいきますw

さて、

世の中には短編の名手と呼ばれるひとたちがいます。
そのうちのひとり、生涯260篇もの短編をものしたモーパッサンについて引きましょう。

ギ・ド・モーパッサン(モパサン)(アンリ・ルネ・アルベール・ギ・ド・モーパッサン(Henri René Albert Guy de Maupassant 発音例)、1850年8月5日 - 1893年7月6日)は、フランスの自然主義の作家、劇作家、詩人。『女の一生』などの長編6篇、『脂肪の塊』などの短篇約260篇、ほかを遺した。20世紀初期の日本の作家にも、影響を与えた。」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%B3

わたしは性格的にとろくさいのと妙な馬力があるのでじぶんは長編書きだとおもってて、それはまあ否定されたことが一度もないんですがw
同人誌イベントに出たりするときに、つまり文学フリマに出店するとき、その界隈でチョー有名人でもないひとの長編よむってけっこうハードル高いよね?的なこともあって、短編かいたりしています。
でもって、学生時代にいくつかものしただけでその後まともに書いたことがなかったので、じゃあどうしよっかなって思って手に取ったのがモーパッサンでした。
ちなみに、よく知られてるようにフローベールの弟子です。構文まで全部チェックされた、と読んだのは何の本だっただろうか? そっかー、フローベール様なら構文までみるよね、うん、てそのときチョットした感銘を受けました。わたし、だらだらただ書いてるだけだな、と反省をしたものです、ええ。
あと、モーパッサンはなんのかんのと原文も学生時代に読まされましたw(このものいいがさw わたしほんとーにフランス語できなくてさー 涙目)
とはいえわたし、モーパッサンはその当時すらすら読めたんですよ。

これ、わたしがフランス語できたわけじゃなくて(当たり前だ、何を勘違いしているw)、「読める」ように書いてあるんですね。てことが、その後よーくよーくわかりました!(爆笑、ほんとにワラエマス、あのねあのね、フランス語学習者の「モーパッサンが読めるようになったころ」だったかな、そういう文章が鹿島先生のフランス渡航者たちについて書かれご本、あータイトル忘れちゃったけど、そのなかにあるのw もうねもうね、わかるでしょ、この感じ!)。
ようするに、優れた作品(書き手)は読者を上手にエスコートします。そういうことです。

モーパッサン新聞小説の書き手ですから、と言っていっつもいっつもいっつも思うんですが、フィガロ紙(フランス最古の日刊紙ですよ!)、つまり新聞でこんなに面白い小説毎日(毎日だよね? 日刊紙なんだから)読めるなんて、それ、どんな贅沢だどんな贅沢だ!!!!(怒) て羨ましくてたまらんのだ、わたし、なんで19世紀後半のフランス貴族(ビンボーじゃないほうね!)や富豪に生まれなかったんだろう? てことを考えてガックリくる。

あ、はなしがずれた。

えっと、くりかえしますがモーパッサンは一般のひとたちへ向けて書いているわけで(新聞小説ですから!)、と言いながら、日本文学者のモーパッサン受容というのはもちろんキッチリとあるので(芥川なんて何かの短編中で絶賛しまくりですしね)、このへんは、専門の方にお任せしたほうがいいのでやめますが、ええとまあ、なんでしょ、生意気な言い方をすると「素人受けと玄人受けと両方する作家」、てこと、かな? うん。

その当時、わたしがまとめ読みしたのがこのへん。

モーパッサン短編集 (1) (新潮文庫 (モ-1-6))

モーパッサン短編集 (1) (新潮文庫 (モ-1-6))

 

 

モーパッサン短編集 (2) (新潮文庫)

モーパッサン短編集 (2) (新潮文庫)

 

 

モーパッサン短編集 (3) (新潮文庫 (モ-1-8))

モーパッサン短編集 (3) (新潮文庫 (モ-1-8))

 

 

モーパッサン短篇選 (岩波文庫)

モーパッサン短篇選 (岩波文庫)

 

 このへんががーって読んで、なんだこれなんだこれ面白すぎるよ、この量あって完成度揃ってて、いわゆる捨て作品とかそうナイじゃん!(もちろん、キレがないなあってものもないわけじゃないし、ん? ていうのもあるにはあるんだけど、三巻本ですよ、これ。変なはなし一巻本の短編集だって、ん? てなるのが入ってる作品集てあるじゃん、ねえ)、て恐ろしくなりました。

あと、再読とか落ち着いてよんだのがこのへん。

脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)

脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)

 

  テリエ館のラスト一行とか震えるね! 

モーパッサンはひとのいやらしいとこ書くの、ほんと巧みでジワジワきて大好き! 「道徳」とかって、なんだろね? 紳士淑女ってなんだろね? 

モーパッサン残酷短編集

モーパッサン残酷短編集

 

  これ、わたしけっこうツボだったので、おすすめです。

ざんこくなはなしすきー。

それと、

女の一生 (岩波文庫 赤 550-2)

女の一生 (岩波文庫 赤 550-2)

 

 (これは長編だwww)

まあ、そんな感じです。

ベラミとかも読み返したいなーと思いつつ。

 

あ、

こちらのサイトもおすすめです。

モーパッサン (1850-1893) を巡って

http://www.litterature.jp/maupassant/

 

わたし無茶苦茶ミーハーなので、

好きなモーパッサンの短編て、「ジュール伯父さん」や「首飾り」や「椅子直しの女」や「オルラ」(これはもう、SFだよねSF!!!)だったりします。有名ドコロばかりですが、でもやっぱり衝撃的だったり胸が切なくなったりするものが残る、かなあ(というか初めて読んだのがこのへんだった、ていうのはある。刷り込み的に)。

 そんわけで、

フランス語で読むモーパッサン―対訳 ジュールおじさん・首飾り・シモンのパパ

フランス語で読むモーパッサン―対訳 ジュールおじさん・首飾り・シモンのパパ

 

 せっかくなので、これも近いうちに読みますよ、ええorz