がらくた銀河

磯崎愛のブログです。本館は小説サイト「唐草銀河」。

51  「血」と「地」と「痴」と「恥」

kakuyomu.jp

あえて、「知」とか「智」はハズシテみた。

ちかごろどうにも落ち着かない。

うささんへお便りしたいのだけど、わたし、ほんとに落ち着きがない。

てことで、はやばやと伴走メモです。

 勝手に引用(あえてどれもリンク省略いたします、すみません)


ベケットって人気ないのはわかってたけど、これほどまでとは最近まで夢にもおもわなかった。むかつく、おまえらに! ノーベル賞作家やぞ。一応な。どうでもいいけど、村上春樹とは格が違うの。掛け値なしに! ふざけんな!!」

「そ れに何となくすっきりしないのは『ヨハネスブルグの天使たち』はどう考えても直木賞候補より芥川賞候補になるべきだということで、もしちゃんと読まれて理 解されているならあれが直木賞は変だし芥川賞候補に入れないのは、日本の小説を取り巻く状況にちょっと問題があると思ってしまうのだが。」
「それを嘆くほどうぶではないのですが、小説も小説家も批評家もみんな「商材」なんですよね。基本的に社会や経済の方が圧倒的に力が大きい。文学的価値といったものには力は殆どない。私は文学的価値をものすごく重んじていますが、その力を過大評価することはありません。」

信頼し尊敬するかたたちのこういう声がちょくせつ聴ける、ていうのはいいことだけど
あまりにも、ほんとうにあまりにも苦しいゲンジツでも、ある

フランスでパヴィチがベストセラーになるっていうのを知ったときは、ほんとに羨ましかったなあ

わたしも、じぶんとじぶんの作品が「商材」だって意識は常にもってる
ちっとも売れてないけどww

ただし、
「文 学」なんてのは、あるていどの訓練なしには読むことが非常に困難なものでもあるし(娯楽エンタメ小説なんてのは、もう2世紀、もしくは3世紀前の作法でし か書かれてないわけで(とまれ、エンタメにはエンタメの小説作法があって、それはそれで洗練されたものであるというのは事実ではある)*1、べつにそれで悪いとかそういうはなしじゃなくて(古いものだから駄目とかそういうはなしじゃないよ)、または物語なんてのは人類が じんるいになった当初からそういうものかもしれないし、だけど
「小説」はあくまで近代にうまれたものだっていうのがある程度の一般常識で、そのなかで「文学」という名を冠するためには技巧とか色々なものが付与されるってことで
そしてべつに、それらはこの世の多くのひとたちには別に関係のナイことで(そりゃそうだw)
ただ、わたしにとっては、もしかしなくとも生死の問題というか、尊厳の問題に相当するのかもしれない、てことなのだ

by florentine(磯崎愛)

 
バタイユ『マダム・エドワルダ 目玉の話』

生田訳の眼球譚を再読したかったのだけど図書館になくてこちらへ
ただ、目玉の「玉」にフォーカスした訳文の面白さはあったかな
それと、
前はひたすら、カッチョエエええって思いながら読んだはずが
こんかいは非常に感傷的なはなしにおもえた、感傷的っていうと誤解を招くかもだけど、言うなれば少女小説的というか(余計に誤解をうむってw いやでも、うん、なんか、そんなイメージ)
じぶんの「読み」が変わったのか(まだうぶだった学生時代w)、訳文の印象か(生田訳のかっこよさはあるはず)、じぶんの置かれている状況的なものか(実はおもうところがあって再読した訳ですから)
バタイユ、三島の「小説とは何か」に引かれてるのよね、あれ絶筆だし(というだけで読み返したわけでもないのですが、まあ、うん、いちおう、ね)
もちょっとバタイユは読んでみる
できたら断章形式を真似たい(キニャールの元ネタのひとつ、だから)
by florentine(磯崎愛)

 


バタイユをよんだのは、補遺のためでもあって
期待通りに感傷的なはなしで(というか、そのへんがきっとたぶんそうだろうと思ってよんだのだ、あれ、家族小説で自伝なんだよね、それこそ「恥部」としての)
逆に、読みが嵌まりすぎててびびった
そうよんだからそうなんだ、ではあるのだけど

ある意味じゃ、自伝じゃない小説って、そうはないのかもですが
(三島いわくw ていうか、うーん、説明がむつかしい)
(事実ではなくて真実っていう、あの使い古された台詞でいいかw 
小説書きは現実に本当にあった出来事をうまいこと避けるからね、そのとおりに書くとだいたい失敗するから)

わたしの場合、夢のように~における最大のそれが、
主役である黒髪君の叔母の死だったりする
てことを
いったんは記しておく
(も ちろんこれは、だから、あの研究所の若い女性にとっては叔父の死、茶髪くんの初恋のひとの死でもある このはなしは幾重にもそういう「仕掛け」が出来上 がってしまってるので、その「輪」が、正直にいうと、小説らしからぬ風体をつくりあげてしまいそうで不安でもあった、ということも書いておく)

これ以上のことを今後どこかで、なにかへ書くことがあるかどうかはわからない
(こいうのは小説のネタだから、そうそうは漏らさないw)
た だ、わたしにとって、この国の「近代化」(近代なんてきてないっておもってるけどさw)、「正常と病理」(わたしの頭でカンギレムが読み切れるのかはそう とう謎だw)、「衛生学」、「疎外」等のもんだい、ジュネやらフーコーやらというひとたちにつらなる道は、そのへんに根がある
てことくらいは、
いっておくかな、みたいな
by florentine(磯崎愛)

 

眼球譚(初稿) (河出文庫)

眼球譚(初稿) (河出文庫)

 

 

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

 

 

無頭人(アセファル) (エートル叢書)

無頭人(アセファル) (エートル叢書)

 

そんなわけで、

このおはなしは、上記よっつの「チ」が入り混じっているのはきっと、間違いない。

夢のように、おりてくるもの

http://novel18.syosetu.com/n1558bq/ (縦書きPDFにしたり文字の大きさを変えて読むことができます)

さて、

ガンバレわたし、ともかく書け!

*1:ゴシック小説の隆盛てだって、18世紀だよね? いま21世紀だし。