今週のお題特別編「この春に始めたいこと・始めたこと」
〈春のブログキャンペーン 第2週〉
ちょっと和のもののほうの興味も復活させたいなあと。
尊敬する辻邦生さんみたいに、海外と日本のおはなしと両方きっちり書けたらかっこいいなあって思うので。
(もちろんなので海外翻訳ものは引き続きガシガシ読むよん!)
昨夜のつぶやき。
そういえば鬼切りが出てくるなと思い出して『吉原御免状』を読みかえしてる。『花と火の帝』連載当時、19世紀の新聞小説を読むひとの気持ちはこんなだろうってくらい楽しかったなあ(まさかあんなことになるとは思いもしなかった)。
— 磯崎愛 @「唐草銀河」 (@isozakiai) 2015, 4月 10
じぶんが剣道部だったのもあって、というかちっちゃいころから剣士とか王子様とかジェダイの騎士とかになりたいとおもってるので刀剣は大好きです(すっごくふぁろさんとりすむだとはおもってるよ☆)。
『吉原御免状』は小説家としては処女作になるのかな。その前は脚本家。
知ってるひとはしってるとおもうのでアレですが、東大の仏文専攻。小林秀雄に師事。解説に「マラルメ、バレリーらのサンボリスト(象徴派の詩人)について学び」と書いてあって、ヴァレリーがバレリーになってるので目を丸くしてるところ。
読みかえして、あ、こんなだったか、て。
ストーリーは覚えてて、語り口をすっかり忘れてて。そっか、こういうふうに書かれていたかと。こういう三人称だったんだ、と。
この10年近くこの手の本を読んでこなかったような気がして新鮮でしたよ、とても。
そして、ネタバレで大変スミマセンが。
内容は、これぞまさに、というふうに呼びたいほどの貴種流離譚。柳生と酒井忠清が悪者なのもいつものこと。そう書いて「鬼切りの太刀(鬼丸)」という天下五剣の名を出してしまうともう、いちばんの大ネタを割ってしまってごめんなさい。
その後、後水尾天皇に皇太子が御誕生した節に御所に献上されたが、皇太子が崩御したので「不吉な太刀である」とのことで再び本阿弥家に戻されたという。
よってこれ以上の内容には踏み込まず、あと一点。
ここにでてくる武蔵、主人公の育て親として回想される姿はわりとじぶんの武蔵像にいちばん近いかも、ていうかんじが。いや、いろんな武蔵が書かれててそれぞれに魅力的ですが。こういう主人公をこう育てたあたりがこう、あの絵のうまい武蔵っぽいなあと(わたしの武蔵は五輪の書のひとでも青年武蔵でもなく、絵のうまいひと枠だったりする)。
それから、
隆慶一郎に関しては『花の慶次』の原作者っていうほうが著名かも、ですよね?
原作はこれです。
さすがに人気あるね、とブログ数を見ておもう。
いや、海外文学とかだと5件とかだったりするので、ほんとにもう、いやー、そっか、時代小説とか伝奇小説系ははてなでも人気あるんだねえええええ、いやびっくりびっくり。
いちお、
うえにはった新聞記事を読んでない方に先にお伝えいたしますが、
『花と火の帝』は「未完」です!(著者病没のため、いわゆる絶筆)
でも、すんごく面白いです!!!
個人的に、 隆慶一郎を読むときの面白さって、やっぱりこのへんかと思ってて。

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以上三冊、有名どころですがご紹介を。
じぶんの小説のネタにしまくってるくらい面白いです。伝奇もの書くようなひとは既読かと思いますけど、ネタの宝庫!!!
あと、このへん?
調子に乗って、これものせておこう。
この本、妖怪好きなひとには超絶おすすめです!
それから、
ここでセズネックを出してくるのがわたし流!!!
わたしの問題意識がどこにあるか、みるひとがみたら一発でワカルものをはっときます。
あ、あと、大好きな本ならべておきますね。
これはこの家へももってるはずなんだけど、見当たらないな。折口はなんのかんのとやっぱり好き。柳田は、すごくハマった時期(高校時代)とチョット読みたくなかったとき(OL時代)があって、さいきんまた読まないとなあって考えてます。
それから、これから出る本や気になってる本もはっときます。
いまの自分の興味とドンピシャなので。
あと、熊倉先生のこれ、未読だったので見つけたら。お茶の総会等でのご講義がもう、ほんっとに素晴らしいのです!
わたしはどうも明暦の大火前の江戸、戦国を引きずってるあたりに興味があるみたいで、いつか書いてみたいなあって野望をもってます。