たぶん、第一回的な。
谷崎潤一郎展が4月4日から始まるので、その予習といったふうに。
ツイッターでこんな素敵な情報が流れてきたので!
5/10に神奈川近代文学館で開催される谷崎潤一郎展記念朗読会のチラシをゲットしました。あの寺田農さんが『春琴抄』(部分)朗読されるそうです。長い朗読なので通常より開演時間が早いようです。ご注意ください。 pic.twitter.com/QCSgtupflY
— かなぶん@神奈川近代文学館 (@Kanabun84) 2015, 3月 4
http://www.kanabun.or.jp/te0174.html
谷崎潤一郎(1886~1965)は1910年(明治43)、「刺青」「麒麟」などを発表。 その耽美的な作品で、自然主義が隆盛を極めていた当時の文壇に大きな衝撃を与えました。 以後、79歳で世を去るまで独自の文学を展開。「痴人の愛」「春琴抄」「細雪」など、完璧に構築された物語は、日本のみならず海外でも多くの人びとを魅了 しています。 谷崎の絢爛たる物語世界は、生の途上で出会った美を貪婪に味わう中で紡ぎ出されました。 特に、崇拝する女性たちから得たインスピレーションは、数々の名作の源となっています。 没後50年を記念して開催する本展では、先ごろ発表された、谷崎の〈永遠女性〉―妻・松子へあてた膨大な書簡などの新資料を中心に、芸術に生涯を捧げた文 豪の足跡をたどります。
◇会 期 2015年(平成27年)4月4日(土)~5月24日(日)
休館日は月曜日(5月4日は開館)
◇開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
◇会 場 神奈川近代文学館展示室
http://www.kanabun.or.jp/te0174.html
春琴抄大好きですよ、あータマラン。
こういうのを思春期に読むとその後の人生歪むかもしれませんが。
つまり、恋愛とかエロいことの理想のハードルを一気にガツンとあげてしまった気がしますけど、後悔は一切ありません!
うん、大好き、だなああ。
あと、朗読いいですよね、いいなあ聴きたいなあ。
わたし、そのころちゃんと歩けるかしら。いや、さすがに歩けるとはおもうけど。お洒落していきたい気持ちが満たされるくらい元気になってるといいなあと。5月ですから、帯付きでいける(帯付きというとニュアンス的にあまりイイ言葉ではないんですが、羽織りものしないというのは着物と帯の柄行の美しさを存分に味わえるので、わたしは意外と帯付きの季節が好きです。羽織ものあるほうが姿としては上品ですけどね)。
そして、これが5月10日に出るのですよ!
谷崎潤一郎メモリアルイヤー|特設ページ|中央公論新社(ここがトップ)
谷崎潤一郎メモリアルイヤー|特設ページ|中央公論新社(全集頁)
いやー、どうなるんだろう。
楽しみだなあ、買えませんけどね。でも、嬉しいよね、じぶんの好きな作家の全集出るってさ。

谷崎潤一郎: 没後五十年、文学の奇蹟 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)
- 作者: 河出書房新社編集部
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/02/26
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る
まだ読んでないですが、ぜったいに読む!
河出のこのシリーズ、ムックだから写真たくさんあって面白いんですよね。澁澤とかのも読んでます。これね『増補新版 澁澤龍彦 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)』
そうそう、谷崎で三冊選べって言われたら何にするかなあっておもって。
いや、べつに無理やり三冊選ばなくてもいいんですがw
とりあえず一冊は、これが自分の初谷崎だしで外せないです。
なんどもいうけど、
谷崎はほんとに世界に届いてる作家だよなあ、て。
パスカル・キニャール、この世でいまもっとも凄い(すごいってw)小説家のひとりだとおもうんですが、その『さまよえる影』にも出てくる。
一九三三年、谷崎は、影を惜しむと語る短い文章を発表した。そこにかかれた文章は、いくつもの時代を通じて出現した数多の社会――この世界全体の歴史のなかで、さまざまな自然言語を寸断した社会――のなかで書かれたもののうち、もっとも美しいものに数えられると思う。
— キニャール (@PQuignard_Bot) 2014, 7月 22
彼が惜しんだのは、原初の絆を伝えようとする芸術だった。手仕事の職人との間に切り結ばれた芸術の絆、すなわち芸術がこの世に付加する品々の単一性と切り結ぶ絆のことだ。彼が愛したのは、黒っぽい椀だった。彼が愛したのは、砂の壁だった。
— キニャール (@PQuignard_Bot) 2014, 2月 24
お茶を習ったのは勤めてからですが、祖母が着物大好きで、そのせいでわたしは着物をちいさいころから着せられてきて、ちょっとした「細雪ごっこ」ていうのをしたりしました。
歌舞伎座に、祖母から伯母からわたしまでみんな揃って着物姿で出かけたりしました。わたしは二尺振袖をきて。
そういう女の楽しみ事て、谷崎という作家が代表するものになってるような気もして、ね。
帯の鳴る音の描写あるでしょ。
谷崎っていうと足フェチだったりとかその手のことで名指さなければならないところはたくさんあるんでしょうが。
わたしが谷崎を好きなのは構造的美観についてだったり表象の使い方の凄味があるところとかその他イロイロあるんだけど、いったんそういうものをおくと、とにもかくにもこのひとは綸子や縮緬の違いがわかる。染めの良し悪しもわかる。そしてまた、それをまとう女(あえてオンナと書く)の官能もよく、しっている。それをただ羨ましがるのではなく、そのただなかにまっしぐらに身を入れていくだけの強さがある、ていう感じを信頼できるからかもしれない。
男のひととして信頼してる、というのではなくて、うーんと、書き手としてそこは信頼に足るなあと。ちゃらっと見てちゃらっと書くようなひとはわたし好きじゃないのだ。
我が身から迸るものがある、というふうなひとが好き。
あのね、たとえば三島の着物描写とかほんとに外側から見てるかんじなのさ、登場人物に見合った柄行だったりして見るべきところは見てるなあっておもうけど(えらそうでスマンw)、あれ、じぶんでちゃんと愉しめてないわ、ていう感じがするのだよ、勝手ながら。心理描写は襞襞を分け入るようにやるくせに。いや、だからそれが悪いのでなく。あの書割りみたい空虚な感じが三島の堪らない魅力だから良し悪しというんじゃないんですが、わたしにとっての谷崎の魅力とはチガウ、ということです。
それは、現代作家をよんでいるとあんまり感じないものだったりする、ような気がする。そういう意味じゃ、キニャールは官能的だから好き、ていうのはあるのかも。
なんかこう、みっしりと官能というのが詰まってる感じがするのが谷崎の魅力よねw
ということで、
今日のところはこのへんで。
ところで、
これってどうなってるの!?
谷崎缶バッジもらった pic.twitter.com/DTmwrKfXst
— 大森望 (@nzm) 2014, 10月 16
これ、あの、あのっ、どっかで買えたりはしないの???
いや、プレミアグッズなんでしょうからきっとそう簡単に買えないんでしょうけど。なんかでも、欲しいよね、これ。
ぐぐったんだけど情報が出てこなくて。。。気になる~!!
あ、そうだ、最後に、
谷崎関連で、気になってる本もおいておきます。
これ、すごく気になってるのでいつか読む!
んじゃ、
谷崎はまたかくとおもう~ん♪