ミドルティーンのころ本当にほんとうに物凄く大好きだったなあ、というなにげに過去形で始まってしまってなんですが。
今でも大好きな作品はもちろんあって、でも、なんか、そういうことじゃなくて、あのころ、チュウニ病なあのころに好きだったことに何かしらの多大な意味がある、という意味で。
ペラペラとこの本を捲ってたらだらだら語りたいような気もしたのだ。
栗本薫・中島梓---JUNEからグイン・サーガまで (らんぷの本/マスコット)
- 作者: 堀江あき子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/07/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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頂戴したご本です。へんへ(尊称だよ!)のファンの方ならきっと楽しめるはず。
そうそう、
じぶんの好きな10タイトル選べるかなあっておもって、さ。
(たぶん世間様とズレているかもとおもいながら)
前もどこかで書いた気がするけど、すごく正直にいうと、栗本へんへのご本は70年代後半から80年代前半までくらいのものしかけっきょく読んでないのですよ、わたし。
文章が、90年代に入ってしまうともう、合わなくなってしまって。作品自体、というよりも文章がチガウ、ていうの、なんか通じるかな?
でも、くりかえすけど、あのころホントにすごく、ものすごーーーーーーく好きだった。
てなわけで、
好きな順番、ていうのじゃなくて、並べてこうかな。
えーと、
①栗本へんへの真骨頂は誰が何と言おうとわたし的にはコレ!
あ、これたぶん絶版だねw
で、たぶんこれも絶版なのか、むーん。
これ読んだとき、チョー天才! だとおもったね!!!
くだらなさすぎて、でもムチャクチャ面白くて、ちょー大好き☆
だって、スターウォーズとレンズマンと新撰組とその他ネタ満載なんだもん!
あ、でも、真面目なひとにはおすすめしない。なんでも許せるひと向きですな。
あらすじ
宇宙の果てを航行する巨大宇宙船シーラカンス号が、ミレニアム・マザコン号からの遭難信号を受信した。吸引ビームで曳航し、無事にマザコン号を収納したものの、マザコン号に捕獲されていたベム、残忍かつ凶悪無比で知られる男性性器型エーリアンが逃亡し、シーラカンス号に潜伏するという事件が起こってしまう。
事態を重く見たシーラカンス号船長・近藤イサミは、二等宙航士ルーク・ジョニーウォーカーをエーリアン捜索隊長に任命する。だが、捜索を開始する間 もなく、シーラカンス号の乗組員たちが次々とエーリアンの餌食になっていく。巨大宇宙船を揺るがす、このてんやわんやの大騒動は、次第にとんでもない方向 へ発展していく。
主要な登場人物
- ルーク・ジョニーウォーカー
- 巨大宇宙船シーラカンス号の二等宙航士。ミルクがわりに酒を飲んで育ったアルコール中毒者。乗組員の中で唯一、ロボット言語を理解することができる。
- ミリアム
- シーラカンス号乗組員。ルークの指導社員。美人度も可愛さも女性としての成熟度も中位で、あだ名はミディアム。へそを押されると無抵抗になる。
- オビワン・ヘノービ
- シーラカンス号の船医。三度の飯より注射が好き。
- K-18
- シーラカンス号に搭載されている旧式のロボット。発声器官を外されてしまったため、電子音しか出せないが、なぜかルークにだけは言葉が通じるらしい。
- プッシュボタンお竜
- 遭難船《ミレニアム・マザコン》号の船長。ベム捕獲請負業を営む。ガラガラな悪声だが、見た目はグラマラスな絶世の美女。
- ダイバッカ
- お竜の相棒。巨大なバルスームの大白猿。体に似合わず、極めて臆病。
- 近藤イサミ
- シーラカンス号船長。局長と呼ばれることを好む。土方とは昔なじみで×××な間柄。
- 沖田総司
- シーラカンス号の宙航士。猫アレルギーの喘息持ち。
- 土方
- シーラカンス号の副長。足音を立てない。近藤船長の昔なじみで×××な間柄。
- カモ・セリザワ
- シーラカンス号の首席エンジニア兼機関部長。ルークに懸想している。
- ジョーンズ
- シーラカンス号で飼っているクァール。電気を起こす猫の親戚のような動物。漏電などを敏感にかぎつける。
- スポック
- シーラカンス号のコンピュータ室長。アラカン星人で、フクメンクロイカに寄生されるとクラマテングに変身する。「スポック博士の育児書」というベストセラーの著者。
- ゴールデンボール・キニスン
- 元宇宙パトロールの遠近両用レンズマン。桜吹雪に囲まれたホヤの遠近両用レンズが背中に埋め込まれている。
あと、
②栗本へんへのことまったく知らないひとにすすめるとしたらコレだし、「わたし好み」というのでもコレ、かなあ。
吉川英治新人賞!
長唄の御家元の殺人事件、しかも美少年たちが出てきて、ていう。わたしが好きなものが詰まってる、ていう意味で。ともかく、芸事、というのがどんなものなのか、ていうのが描かれてるのが好き。
(芸事をちゃんと知ってるわけじゃないけどお琴をちょっと触ったことがあるのと母がわりと長く長唄を習ってたりしてたので)
あ、伊集院大介さんという名探偵の初登場話しでもある。
このころの文章がたいそう快かった、ていうのもつけたしておきます(いま読むとどうかわからないけど)。
③文句なく大好きで最高に面白いとおもってるのはこれ。
個人的に、へんへの最高傑作なんじゃないかとおもってるのだけど、え??? 異論はもちろん認めますが、うん、でも、やっぱりこの路線でいってほしかったなああああ。
いや、えっと、うん、たぶん、世間様との「栗本へんへへの愛」の方向性が違うことは百も承知なんですがでも。
BLとか美少年とかソッチ方面も大好きだったけど、実はなんのかんのとこっちのほうがしっくりきた自分、というのもいるのだ。
表題作がイチバン好きだけど、「ロバート・E・ハワード還る 」もぐっときたなあ、ちょうどコナンシリーズを読んだころだったのもあるんだけど(なんのかんのとタイミングは大事ですよね)、ああ、なんか、これ、そうだよあなあ、そうだよなあ、コナン、ああ、コナンだもんなあってなった。
④あ、BLとか美少年方面だとこのシリーズが好き!
そっか、きんどるで出てるのね!!!
うん、なんかでも、きんどるとかでよむのがあってるかもしらん。シリーズなんだよね、ただ、後半は読んでないのです。
「朝日のあたる家」まで、かなあ。
⑤ファンタジー、凄く影響受けた気がする、ていうのはこれ。
美貌の王子ゼフィールの、この表紙にヤラレマシタw
もう一作でたら後ろ頭が見られたというおはなしを、どこで知ったんだろう??
こういう言い方はなんなのですが、いちれんのBL作品等よりもこれがいちばんエロくて好きだったなああああ。あ、たしかそれなりにグロいはなしも多かった気がします。
かつての恋人ラナ・レイ姫(美女)の転生とかいう触れこみの美貌のゼフィール王子(ドS)につき従う戦士ヴァン・カルス(ドM)、もー、わたしのストライクゾーンまっしぐら! 凄くロマンチックでエロいじゃん! ていう、ねw(ゼフィール王子の前世がラナ・レイ姫、ていう設定なんだったよね、たしか)(所謂そういう関係じゃなくて、ていうほうが燃えるよねえ???)
あと、グイン・サーガが始まってわりとすぐ、ヒロイック・ファンタジーじゃなくて群雄割拠物になってしまったのがわたし的に不満でしてね。ていうのもあった気がします。
そういう意味でも、グイン・サーガは『外伝』推しです、わたし。
番外的に並べておきます。
七人の魔道師―グイン・サーガ外伝(1) (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1981/02
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これ、凄く面白い。タイトルだけでもう、だって、アレでしょ?
あの、グインは長くてなあってひとでファンタジー好きなら外伝読んでみたら好きかもですよ?
ヴァラキアの少年―グイン・サーガ外伝(6) (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1986/02
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外伝『十六歳の肖像』までは抜群に面白いとおもうのだ、わたし。
て、ああ、なるほど、いま調べたら『星の船、風の翼』は90年なんだねえ、うん、どうもそのあたりからチガウ感じがして、わたし的には。
これ、です。
長くないほうがイイとおもうのよ、うん。
⑥思春期に読んでよかったなあっていうのはコレ。
優しい密室 1―名探偵伊集院大介 (CR COMICS 名探偵伊集院大介)
- 作者: 栗本薫,まんだ林檎
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2007/01/26
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優しい密室 2―名探偵伊集院大介 (CR COMICS 名探偵伊集院大介)
- 作者: 栗本薫,まんだ林檎
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2007/11/07
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すみません、漫画は読んだことないんですが、まんだ林檎さん好きなのではってみた。へー、漫画になってたんだー。
これは、これはね、好きなひと多いとおもう!!! これはオトナになる前によんでよかったなあっておもう。
⑦弟とわたしがともに好きだったりする作品。
こういう表紙か、うん、そうだよね。
内容は、これ見て想像してください、それでもちろんあってます。
(たぶん、関係しないほうが好き、なんだろうなあ、わたし)
あ、えっと、弟が買ってきてくれたこっちもはっておく。
く、詳しくてびびった!!!
うちの弟くんはBLとか普通に読むんですけどねw なにしろ尾崎南『ブロンズ』シリーズやら何やらも買ってきてくれたことのあるるツワモノなので。書店でだよ!!
それと、弟は情が深いのでグインサーガを最後までちゃんと追ってます、えらい。わたし、そういう律儀さというのがナイのだよなあっていつも思う。
⑧たぶん、これあげるひと少ないとおもいながらあげるのがこれ。
表紙買いでした、はい。
あの、わたし、これ好きです、大好きです。栗本薫(男性作家)が手紙を受けとって冒険に出る、ていうはなしなんですけどね。妖しい美少年がいて、不思議な美少女がいて、親友がいて、もちろん例の大ネタ(怪奇ものではかかせない、あのネタだ!!!)があって、ていう。あー、なんでしょうね、これ、なんていえばいいんでしょうね、でもこれ、物書くひとには憧れのお話しの構造というか、言ったらどうしようもなく陳腐なんですけど、でもそれがゆえにこう、ね。
栗本へんへはベタなものほど素晴らしいとおもうのよ、わたし。
こっちなら見つかるかな、まだ。これも絶版みたいですが。
⑨人気あるだろうとおもうしデビュー作だし、うん。
ぼくらシリーズ。三部作です。
もしかしたら、初・栗本へんへ、だったかも。たぶん。
バンド名が「ポーの一族」なんだよね、有名な話しですが。
新装版て、何が違うのかな?
表紙あるの、のせる。二作目三作目はもう絶版だね。
たしか、コミケのこととか出てくるんだよね。懐かしい。
青春もの、ミステリというより、なんか青春と人生の悲哀みたいな。
なんだろう、栗本へんへは何かが「おしまい」になる、ていうのが凄く胸を切なくさせる、その感じを描くのが好きだったんじゃないかな、ていうか、そこが好きです、はい。
SFの終末観みたいなのをかくと、だからけっこうハマりました。
⑩わたしにとっては実はSFのひとだったのかもしれない、という意味で。
あー、表紙でない、か。
これが初出なのかな?
「Run with the Wolf」好きだなあ、あ、これはもちろん過去形じゃなくて。
わたしはいわゆるSFプロパーなひとではないのかもしれなくて、とはいえSF大好きで、なんだろう、うーん、
24年組の漫画のSF(や広義の意味でのSF)と繋がっていくような感じが栗本さんのSFにはあって、ていうあたり、なのかなあ?
わかんないけど、これを読んだあとにもちろんわたしはティプトリーだのジョアナ・ラスだのも読んでいくわけですが、セイレーンはなんか、印象に残ったのだな、うん。
そんな感じです、
レダとか、心中天網島とか、そういうのもあげたいなあと思いつつ、とりあえず、今日のところは。
はー、考えてるあいだはストレス発散できたような気がする!(←まだギプスしてて痛みもあって胃も痛いしめげてるひと)
あとで読む!