『遍愛日記』という作品で【アルファポリス恋愛小説大賞】に参加しています!
先日、綺麗なお姉さんとたらふくサムゲタン平らげて、さしつさされつでマッコリ干してるときに「愛さんは、ものすごくロマンチストだよねーv(はぁと)」と言われてきた磯崎愛ことはてなID:florentineです*1。
そんなわけで、ひさびさに「しゅうち☆ぷれい」タグがお出ましです。
第4回アルファポリス恋愛小説大賞
http://www.alphapolis.co.jp/citi_cont_prize_kaisai.php
わたしの参加作品はこちら。
遍愛日記(R18)
深町姫香は勤め先の社長で婚約者の彼にふられたばかり。恋愛も結婚もこりごりと「画家になる!」決意を固めたはずが、後輩の浅倉に迫られて無理やりキスされるは、知り合ってひと月の美青年ミズキに深夜自宅に押しかけられるは、さあ大変!「婚約、破棄された……」から始まる、三人の男女の恋愛狂想曲。
※異性愛・同性愛・両性愛などがあります。またセックスやデートDV等の描写がありますので閲覧にご注意ください。
※前作『夢詩壷』の続編にあたりますが、読まなくてもわかるように書いてあります。もしご興味がありましたら拙サイト「唐草銀河」まで起こしいただけると幸いです。http://karakusaginga.blog76.fc2.com/blog-entry-1.html
http://novel18.syosetu.com/n4528q/
(縦書きや大きな文字で読みたい方はこちらがおすすめです)
以前にここに掲載した「それを何と呼ぶかは貴女が決めてくれ」の続き、というか本編です*2。
ちょっと真面目に「羞恥プレイ」すると(書き手が自作を語ることくらいその名に相応しいものもなかろうと。笑)、
「21世紀文学」ってどんなかなーって考えたとき、
以前にハイクでもちらっと書いたけど
20世紀文学の大きなテーマのひとつは《コキュ文学》、または「浮気された・されるかも・されつつある・されてるの? と懊悩するオトコの物語」であったと考える。私見というだけではなく、鹿島茂先生もなにかにそんなことを書いていたので間違いないであろう(出典わすれたです)。
妻や恋人たる女たちは黙して語らず、または謎めいて微笑むのみ。否、告白したり、しなかったり。でもまあ、彼女たちの言葉はあくまでも「客体」の言語。真偽のほどは不明。それゆえに、美しい。とも言える。
19世紀文学において、浮気した女は死ぬしかなかったわけだが(かの麗しきファム・ファタールたちの運命を見よ!)、
21世紀文学ともなれば、のうのうと生き延びて自らの体験を語る方式になるものと、
わたしは、
思っている。
こういうカタチはひとつ、あろうかと。
まあ、なにが恥ずかしいかといって「文学」とか言っちゃうのけっこう恥ずかしいんですよ。ほら、実績も何もないし。
それから、恋愛小説というのは紛れもなく「ロマン」なのです。語義の正しい意味において。とか言い出すと中世騎士物語やレシ・コント・ノヴェレなどの単語が溢れ出て大変なことになりそうだからこれ以上はほっぽっておきますが(笑)。けどでも、わたしのなかには『薔薇物語』に憤懣やるかたないクリスティーヌ・ド・ピザンと似たような気持ちがある、とだけは言っておきます。もう勝手に書かれるのは真っ平だし、という至極単純な反撥も。
そして、「恥」の概念(ジュネの名前を出さずとも、非常に大事な主題)について、わたしはまだ、「照れ」でしか応答できていない気がする。「恥」はまた「愚かさ」にも通じ、「眼差し(視線)」の(欲望)問題へ転じ、考えないといけないことは山ほどある。であればこそ、わたしにどれほどのことが出来るのかはわからない。でも、ヤリタイ、ヤッテヤルゼ! とは思ってるし、わたしはきっとヤルだろう。
あと、「書く」ことでどうしたいの、と問われてもよくわからない。野望はある。途方もないのが*3。でも、その手前のところはよくわからない。考える余力がない。能力も、たぶんナイ。
そんなだから、書きながら泣いたり喚いたりしてたいそうメンドクサイひとですが(笑)、
とりあえず、
地道に「宣伝」しています(←ここが落ちですかっ!?)。
てな感じで(汗)、
こんなひとの書く作品ですが、
なにとぞ、おおらかな、優しいお心持ちで見守っていただけると幸いです。
もちろん、
「愛の鞭」も存分に振るっていただけるものとお待ちしております!
それでは、
続いて『遍愛日記』をお楽しみくださいませ〜☆
宣誓 ENGAGEMENT
「婚約、破棄された……」
たぶん、あの瞬間に何かが始まり、動き出した。
結婚の約束(エンゲージ)を反故にされて、私はほんとうに「自由」になった。あのときは、そう思っていた。それはでも、思い違いで、また新たな鎖に繋がれたのかもしれないけれど。
とにかくも、私は語らなければいけない。書き記さないとならない。
私と浅倉くんとミズキさんのことを。
天使が来る直前の、数日間を。
なによりも、私自身が生き延びるために。
ところで、アンガージュマン(engagement)なんてのは、サルトルが口にしないと意味がない言葉と思う。
でも、私はここに誓う。
自らを縛り、また開放する呪文として。
文字通り、天使たちとの「契約」の証しとして、また、この「日記」のパスワードとしてこれを記憶し、ここに留める。
それが、古語においては《愛の誓い》であったことも忘れずに。
ENGAGEMENT――「下書」に記されていたテクスト、または深町姫香のパスワード より