今週から足に体重をかける練習をする予定だったのですが、腫れてて駄目でした! わたしはいったい何時から歩けるようになるんでしょう? ていうことでどうにもウツウツとするので清らかでまっとうでとても美しいものを読もうと、アルフォンス・ドーデを引っ張り出してきました。
アルフォンス・ドーデ(ドデ、ドデー)(Alphonse Daudet, 1840年5月13日 – 1897年12月17日)は『アルルの女』を含む短編集『風車小屋だより』などで有名なフランスの小説家。
(中略)
ドーデは、ディケンズの真似はしていないと自らを弁護していたものの、主題も様式も良く似た箇所が多く、これが偶然とは考えにくい。しかし、彼の文体は間違いなく彼自身のものだった。それはまさに「印象主義」と呼ぶにふさわしい文体で、光と色彩にあふれ、古い流行を追った書き方ではなく、絵具の色のような言葉を見事に並べ上げて計算された効果をきらめかせている。魅力あふれる彼の作品をゾラは「魅惑的」と評価した。ドーデは基本的に自然主義文学に属し、エドモン・ド・ゴンクール(彼の家で亡くなった)、フローベール、ゾラらと親しくしていた。彼の自身の体験、彼の周囲の環境、出合った人々、いろいろな役者、パリの生活の全てが彼の作品に盛り込まれた。彼は記憶にある素材に生命を与えた。ただし、彼は実力があったにもかかわらずアカデミー・フランセーズには所属せず、作品『不滅』にはそこに対する批判も見られる。
わたしの、南への憧れ的なものがまずはイタリアにあるのは当然なのですが、南仏もすごく好きで。
それはたぶんゴッホに始まり、きっとこのアルフォンス・ドーデというひとの影響も多大なのだよなあと。
あ、それと、あれだよね、昨日もはなしたけど、『風と木の詩』。
あれ、アルルだったりシャトー・ディフだったり、聖ジルだったりするものね!
これだけはっておきますか、ね。
では、
アルフォンス・ドーデです。
ドーデというとこの国では「最期の授業」で有名でしょうし、そしてあの歴史叙述的にはチョットていうネタももしかするとご存じのかたもおいででしょう。このへんは、ここをどうぞ(http://www.lib.hit-u.ac.jp/service/tenji/eu-lang/alsace.html)
それはさておき、
今日のところはそれらはおいて、
桜田佐の翻訳で読むドーデの、南仏の美しさ、その土地への愛、というのを是非とも堪能していただきたい!
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フランス文学の華ともいうべきコントのうち,最大の傑作といわれ,作者が,鋭い観察による人生記録に,天成の詩的な風格と爽やかな諧謔とを交えて綴った短 編集.作者の故郷,南フランスの丘に筆をとり,その地方特有の光と匂いと色とを捉えながら描き出す純情素朴な人々の哀愁は,しみじみと魂の奥底にふれる. 一八六六年.
何をおいてもこれ、かなあ。
いちお、これはっとくね。英語だよ、いや、英語じゃいかんだろうと思いつつ。
Letters from my Windmill by Alphonse Daudet - Free Ebook
あ、仏文のPDF落ちてたので、はっとくよん
http://www.cndp.fr/fileadmin/user_upload/DAUDET/files/daudet_livre.pdf
第一部は幼ない心に映じた敗戦国の悲哀を写した名編「最後の授業」を最初に,物語の舞台を普仏戦争及びコンミューヌ当時のパリとアルザスにとり,人情の機 微,深刻な諷刺を詩趣豊かな文章に託し,第二部は多くの幻想や追憶を音楽的抒情的な筆致に託して,まだ見ぬ日本へのあこがれを語る「盲目の皇帝」に終る. 一八七三年.
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/32/6/3254230.html
しかし、なんでこんな素晴らしい本の数々が絶版なのかよくわからないんですが、岩波文庫さん!!!
で、PDFは落ちてたのでおいとく。
http://beq.ebooksgratuits.com/vents/Daudet-lundi.pdf
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ここに入ってるのは『風車小屋だより』の「星」なのです。
何週間も人里から離れて山のなかで過ごす羊飼いの青年が、嵐がきたために主家(うち)の「お嬢さん」と野で過ごす一夜のものがたり。
そして人の悪いお嬢さんは私をもっと困らせておもしろがった。
――で、あなたのいいお友だちはときどき会いにくるの?…… きっとそれは金のやぎね。でなかったら山の峰ばかり駆けまわるせん女のエステレルよ……
ところがそういうお嬢さんこそ、仰向いて美しく笑うところや、たちまち現われてすぐさま消える訪問振りがエステレルせん女そっくりだった。
傍点が振れなくてすみません、「やぎ」と「せん女」のせんに点です。
あれですよ、妖精てことばにわたしはあまりロマンを感じないのですが、こどものころに読んだこの「仙女」にはぐっとくるのだ、なんでだろ?
ともかく、ほんtの、こういうのをホンモノの「純愛」っていうんですよ、手垢塗れの例の言葉が泣くよ、ほんとに!
て、わたし、こういうはなしが大好きで、好きな恋愛小説でこれ思い出しちゃうあたり、もう、ごめんなさい、じぶんの趣味がわかりやすすぎて泣きそうですがでも、これ大好きです。
あまりにも美しくて切ないラストを引きたいけど、我慢。がまんする。うん。読んで!!!(叫んでる)
ドーデだとあと、タルタランのはなしもしないとならないんですが、それはまたいつか。南仏のはなしのときにでも。
で、
今日は桜田佐訳のみ、ということで。
これは未読、おぼえとく。
「アルルの女」も恋愛小説の凄味があるのだけどたぶん、そうじゃない読まれ方をするんだろうなあ。いや、なんとなく。
てわけで、
以上、
桜田佐訳のみでお届けいたしました!!!
桜田佐(さくらだ たすく、1901年4月29日 - 1960年)は、フランス文学者、翻訳家、児童文学作家。 東京生まれ。東京帝国大学仏文科卒。法政大学教授。アルフォンス・ドーデの作品などを翻訳、晩年は児童文学を自ら書いた。
あ、このひとたちふたりとも牡牛座だw いや、どーでもいいんだけど自分が牡牛座なだけです。
いま見たら、家なき子も訳してる、このひとで読んだのかなあ。可能性は高いけど、確証がない。
未読、このひとの訳なら読みたいので。
それと、
こっから余談。
『夢のように、おりてくるもの』というか、『視界樹物語』というか、なんというか、ともかくわたしの「火の鳥」ネタで(畏れ多いが、やっぱりアレやりたいよね?)、いつか書きたいとおもってるはなしのひとつが、『月曜物語』ラストの「盲目の皇帝」ネタでして、シーボルト話のなかに出てくるんだけど。
そのメモとしておいときます。
未読ですがこれは読むぞ、と。
あと、これ。
人康親王[1](さねやすしんのう、天長8年(831年) - 貞観14年5月5日(872年6月14日))は、平安時代前期の皇族。仁明天皇の第四皇子。母は贈皇太后・藤原沢子(贈正一位太政大臣・藤原総継の娘)。光孝天皇の同母弟。官位は四品・弾正尹。
(略)
当道において、親王は琵琶の名手で、隠棲理由の病気は両目を患った事を意味するとされる。江戸時代には座頭・琵琶法師等の祖とされた。当時検校の位にある琵琶法師が毎年当地に集まり琵琶を演奏し親王の霊を慰めた。
ではまた☆