今週のお題「ひな祭り」
貝という、イメージの連鎖で。
わたしは少しばかりお茶を習っていたことがあります。
そのときに先生のお宅やお茶会で拝見したのがこの、蛤香合というものです。お雛祭りでハマグリのお吸い物いただきますよねー、あのハマグリですよ、これ。
(あまぞんにあるとおもわなかったけど、あるのね!)
香合というのは、お茶室を清めるためのお香を入れておく容器です。
これはハマグリでできていますが、他にも色んな素材があります。陶器だったり、木地でできていたり。
風炉の季節は香木を、炉の時季は練り香をつかうので器も違います。などというのは下のリンクでおたしかめくださいまし。
香合
あ、せっかくなのでトップもはっておきましょう
表千家不審菴:茶の湯 こころと美 Chanoyu Omotesenke Fushin'an(資料編のところとか、たまに読んでます)
それから、お宅にお持ちの方がいらっしゃるのでは?
江戸時代の貝合わせは、内側を蒔絵や金箔で装飾されたハマグリの貝殻を使用する。ハマグリなどの二枚貝は、 対となる貝殻としか組み合わせることができないので、裏返した貝殻のペアを選ぶようにして遊んだ。 また、対になる貝を違えないところから夫婦和合の象徴として、公家や大名家の嫁入り道具の美しい貝桶や貝が作られた。貝の内側に描かれるのは自然の風物や 土佐一門風の公家の男女が多く、対になる貝には同じく対になる絵が描かれた。 美しく装飾された合貝を納めた貝桶は八角形の形をしており二個一対であった。大名家の姫の婚礼調度の中で最も重要な意味を持ち、婚礼行列の際には先頭で運 ばれた。 婚礼行列が婚家に到着すると、まず初めに貝桶を新婦側から婚家側に引き渡す「貝桶渡し」の儀式が行われた。貝桶渡しは家老などの重臣が担当し、大名家の婚 礼に置いて重要な儀式であった。 現在では人前式のセレモニー「貝合わせの儀」として使用されるようになった。
ぐぐったら、こんなサイトをみつけました。
いいなあ、こういう世界! 憧れます。優雅ですよねえ。
て、あれ?
この「金色の貝」てそういえば、と。思い当たることがありまして、ね。
そういえば自分の書いてる小説のなかに出てくる、
「語り部」の標である金色の貝て。
「待って」
わたしは声をあげました。
「その箱は今、ふたりのもの」
モーリスが瞬きをしてわたしを見つめています。
わたしはうなずいて、金色の貝をにぎって言葉を捧げました。
これって、もしかしなくとも、
アルフォンス・ドーデの「最後の皇帝」という短編のなかにある、
「金色の貝殻に施された恋愛訓」
のイメージが来てるのだということに気づいたので、ここに、記しておきまするw
(ちなみに恋愛訓はもちろん、『源氏物語 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)』ですな)
作者だからって何もかもわかってるわけじゃないの、ていうか、忘れてるの!!!(←お馬鹿さん)
アルフォンス・ドーデ、今あんまり読まれてないかなあ?
「最後の授業」を書いたひとです。フランス語習うと読まさせられたり(ていう言い方がわたしの語学嫌いをよくあらわしてるよな)するかもです。
アルフォンス・ドーデ『風車小屋だより』『月曜物語』(桜田佐訳)など - がらくた銀河
それから、感想を以前に頂戴したので嬉しいからはっておきます。
唐草銀河「楽園の箱」を読んだ。http://t.co/mfCBNPlT1A 少年の成長物語と、それを見守る双子の姉。ラーゲルレーヴ「キリスト伝説集」のような。清澄でよかった。これは連作の一篇?
— HirotoshiOkuma (@mizcohol) 2014, 12月 17
というわけで、教えていただいた本はちゃんとおぼえてるけど、ブログにおいとくと確実なので。
思い出したときにはる。
そう、この名前に見覚えのある方はたくさんおいででしょう、
あのニルスのひとです!
- 作者: ラーゲルレーヴ,香川鉄蔵,香川節
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1982/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ニルスの不思議な旅、少年の成長物語といってしまえばそれまでなんですが、わたし、こういう「不思議」や「冒険」が我が身に訪れないかとずっとおもってるような子でしたねw(ていうか、今も)
さて、
イメージの連鎖で、
世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼の標(しるし)は帆立貝です。むかしから、この旅に出るひとは帆立貝を身に着けて歩いたそうです。
現在、サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼者は毎年数万人に上る[1]。 その多くは徒歩で、自転車を使う人もいる。少数ながら中世のように馬やロバを使う人もいる。信仰のためだけでなく、観光やスポーツ、単なる目標達成のため に歩く人もいる。車や鉄道、バスで移動することもできるが、巡礼路は線路や国道に沿っていない道も多い。また、サンティアゴ・デ・コンポステーラで証明書 がもらえる人は、徒歩で100km以上、自転車で200km以上という条件がある。なお、巡礼証明書(コンポステラーノ)もしくは、巡礼手帳を持っていれ ばサンティアゴ・デ・コンポステーラからの帰りの飛行機及び鉄道料金が割引となる。
ホタテガイは、巡礼のシンボルとなっている。巡礼者は巡礼の証としてホタテガイをぶら下げて歩く。また、水筒代わりのひょうたんを持つ。
世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステーラとロマネスク建築などのブックガイド 1 (『楽園の箱』更新のお知らせより再録) - がらくた銀河
わたし、この映画好きです、はい。
とても!
あーーーーーーーー、
なんでこんなの書いてるか今、わかった!
わたし、ものすっごく、とっても歩きたいんだ!!!!(←お馬鹿さんwww 歩けませんよ、ようやく体重かける練習ですからねw)
まあ、いいや。
はい。すみません、お馬鹿さんで。
貝というと、あと、ヴィーナスのおはなしをしようかと思いましたが、
それはまたいつか。
ボッティチェッリと花の都フィレンツェ (おはなし名画シリーズ)
- 作者: 西村和子
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さいごに、今年はわたしが怪我をしたのでお雛様を出すどころじゃなくて(ちっちゃいのはあります。母が初めてつくった木目込み人形)さびしいですが、そういえば、お友だちのおうちにこんな感じのがあったなあと。
小さい頃じゃなくて、わりと大人になってから見ました。マンションの玄関に飾ってあった。
うちの実家にある祖母がつくってくれた雛人形は7段飾り(だったかな?)でしたが、この狭い我が家ではそんなの置いた日には眠る場所すらありません!(涙)
これ、しまうのもしかして簡単なんじゃないかとおもったりもして。どうだろう?
お雛祭りのときには着物きてお祝いしたなあと。
小さいものへの愛おしさ、ていうのがこう、ね。
『枕草子―付現代語訳 (上巻) (角川ソフィア文庫 (SP32))』じゃないけど、お雛様には、そういう感覚があるよねえ、と。
あ、それと、先日教えていただいたのではっておきます。文豪谷崎と雛祭り。
@isozakiai フィルムは残ってないんですが、「雛祭の夜」という映画では、人形を動かしたり、一部分を監督したりしてますので、原作・脚本だけじゃなくて、映画監督・プロデューサーの視点もあったと思います。
— 樫原 (@tatsurokashi) 2015, 2月 24
『雛祭の夜』 : 原作・脚本谷崎潤一郎、撮影稲見興美、装置尾崎庄太郎、主演谷崎鮎子、葉山三千子、岡田時彦(「野羅久良夫」名義)
あ、ここまで書いてオチはですね、
うちの7段飾りのお雛様をじつは、いろいろあって4月頭くらいまで出しっぱなしにしてたときがありまして、ですね!!!
えーと、例のあれは迷信なような、ええ、きっとそれは迷信です、はい。(たぶん)(きっと)(うん)
そんなことを思い出しながら、貝のイメージを繋げたとりとめもないおはなしでした。
またね☆