がらくた銀河

磯崎愛のブログです。本館は小説サイト「唐草銀河」。

歓びの野をつづれ織る10 鐘の音がふってくる場所

歓びの野は死の色す https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

 

今日は黒死病のはなしを。じゃなくて鐘について、だ。
というか、資料は色々あるのでどうでもよくて(え?

 

 あ、いまこの表紙なのね!

このほうが好き☆(でもこういう中身なかんじじゃないような、うん)



黒死病の時代に送り込まれた女子学生のおはなしです。
SF、ええ、SFです。
これがいちばん、こう、なんていうか、わたしが読んだなかで心に迫ったなあ、と(そりゃ当代随一のストーリーテラーですから! ていうのもあるんですが、うん 真似したいです、ええもう、とっても!)
コニ―・ウィリスは七割か八割方(これ書いた2012年当時)翻訳本は読んでるんです。『航路(上) (ハヤカワ文庫SF)』も、『犬は勘定に入れません 上―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (1) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-6)』、『最後のウィネベーゴ (河出文庫)』も、『わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫SF)』も。

でもそのなかで、じつは一番これがむちゃくちゃ泣いたなあ。

これは、あざとくて泣かされたって思わなかったんだよなあ、何故か、ええ(あざといのは好きです念のため)。


鐘が、ね。
たまらんのですよ。

以前もフィレンツェアッシジの鐘の音をはてなハイクではってたような気がしますけど(ディジョンのもいいよ!)、わたし、あの鐘の音が本当にじぶんのからだに装着されてたらどんなにいいだろうって感じがして聖堂のそばのホテルとか大好きだったりする。
(ちなみに道成寺も鐘が好きなんだっていう話しもある、ええ、なのでわたしの『夢のように、おりてくるもの』も香音なのだ、はははははw あの、高いところから降ってくる感じってなんともいえないよね)

そして、
わたし、じつはとってもねずみがこわいんですけど!(だからみっきーもこわいw ていうかこどもじだいにあれに抱きつかれていやなおもいしたからってのもあるのだが、いやしかし、ねずみはこわいよ、なんかよくわからないけどヘビとかよりずっと怖い なんでだろ、あのシッポだよなあ、うん)
前世はきっと中世ヨーロッパで黒死病のあった時代にいたはずだからよ、みたいに言い訳してまする(オチはここっすよ!w)
by florentine(磯崎愛) 2012/12/28 18:33:59

 

 

あまりにも何度も鐘のはなしばかりするのでアレですがw

 

ヨーロッパにはじめていったときから、鐘の音のある暮らしがどんなものなのか、ていうのがこう、ね。

日本だってそうなんでしょうけど。ここは喧噪まみれで。

(実家のほうも、いまの家も、お寺さんの鐘の音は聞こえるのだけど、距離が遠いのと小学校の放送とか市役所の音なんかのほうがうるさくてね)

 

フランスに40日くらいいたときに世界遺産に指定されてるようなところを巡ったのでした。そこで鐘の音とともに暮らす感じが少しだけ感じられて、イタリア旅行でも、うん。

音というのは、こちらに気をつかってくれないというか、襲いくるものなんだけど、その襲いくるかんじのものをして流れる時間を区切り、我がものとしていこうとしたひとびとの暮らしの重しについての感覚が、こう、じぶんのなかに一瞬の、儚い形ばかりだとしても、「おりた」感じがあるのかなあ。

時間と音て面白いね。

 

それこそ修道院のはなしとかもしたほうがなんでしょうが、またね☆

 

ラストに、

ブルゴーニュディジョンのジャックマールの仕掛け時計の記事をみかけたのではっておきます。

フランスに行かれる方は是非、ブルゴーニュへも☆

 

www.europe-z.com

歓びの野をつづれ織る9  ご領主さまの一人歩きについてなど

歓びの野は死の色す

https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

 

kakuyomu.jp

 

今日はこう、なんていうか、ぼんやりとしたはなしをw(いつもぼんやりしてるとかいわないでください><)。


王様のイメージについて、
なんかこう、おつきがいっぱいいて、ひとりではとても外なんて出歩けないみたいなイメージを幼稚園生くらいには持ってたはずなんですが、
そういうのって絶対王政の後のはなしで。

 

そのころの、王様女王様がお世話されまくりな様子がよくわかる、このへんの本などいかがでしょ?

リディキュール (ハヤカワ文庫NV)

リディキュール (ハヤカワ文庫NV)

 

 

リディキュール [DVD]

リディキュール [DVD]

 

 実をいうと、わたしの初・高橋啓訳本!!!

おはなしの内容、その語り口も凄く面白いのですが、十二音綴(アレクサンドラン)の訳がもう、もうっ、なにこれ凄いっ!!! て震えが来たのですぐさま高橋氏のお名前を頭に刻み込んだのでした。はい。

映画もたいそう素敵なので是非☆ 

なにしろパトリス・ルコントですもの!(わたしのコスチューム好きを満たして余りある、美しい映画でしたわよ)

この本の中身にはいまは触れないでおく。大好きすぎるので。いつかまた。

 

あと、ヴェルサイユの雰囲気というと、これとか?

王妃に別れをつげて (白水Uブックス 180)

王妃に別れをつげて (白水Uブックス 180)

 

 小説より前に、こっちをよんだような。

これも映画になってたとおもうのですが見てない。残念ながら。

ヴェルサイユの薔薇みたいなのを想像すると違うかもですが、あ、これは好きってなった。

それから、シャンタル・トマに関してはこっち。

サド侯爵―新たなる肖像

サド侯爵―新たなる肖像

 

 これが面白くて、小説も書いてるんだーって読んだのでした、はい。

 

 


あ、そして話しを戻す。

王様というよりご領主さまのはなしですよ、

中世だと街中で豚に突進されて王子様が死んでたりなんてのもあって(汚物清掃のために豚を放し飼いしてたっていう例のアレですね 狩りや馬上槍試合とかで死んだならまだしも、なんだか浮かばれないなあと)

 

フィリップ・ド・フランス(Philippe de France, 1116年8月29日 - 1131年10月13日)は、フランス王ルイ6世と王妃アデル・ド・サヴォワの長男。ルイ7世の兄。

カペー朝初期のならいで、1129年に父の共同国王としてランスで戴冠した。しかし2年後の1131年、落馬事故によって15歳で早世した。代わって次男ルイ7世が共同国王に立てられ、1137年に単独の国王となった。

 

フィリップ・ド・フランス (1116-1131) - Wikipedia

 

 (ちっちゃいときに何かで読んで、豚? あのピンクの豚さん? 騎士なのに!? て思ったけど、やはりこどものときにイノシシを見にいったあと、なるほど、豚とイノシシは同じだった、あれはアブナイ、たしかに危険な生き物だ、とも思ったのだったまる)

 

ちなみに、この時代は因襲を引きついで「共同王」という形をとるのです。

サン・ドニ修道院長シュジェール―ルイ六世伝、ルイ七世伝、定め書、献堂記、統治記
 

 (うれし涙を流しながら読みましたよ)

他にあげる本あるだろうとおもいながら、この本が凄く有り難かったので宣伝しとくね。いやもう、長年ずっと思い悩んできた「Suger」の読みについても「シュジェール」でってなってたし。うん。(いや、シュジェならそれはそれで小説のネタとしては幾らでも使えるんだけど、ルの音があったほうが好きなの)

このくらいの時代だと、王権がむっちゃ弱いんですよ。

パリなんてのは、ちびちゃい街でした。南フランスのほうが豊かで文化的にすすんでた。

それからこの時代は、王様がちゃんと自分で戦争するからね!!!

あと訴訟とか。揉めると武力行使だしね。凄いよ、なんかもう、腕っぷしと頭脳と運とが要りまくりで、国を統治するの大変だなあってなるw

そりゃ美辞麗句でもって統治を褒め称えまくるよ、あと聖人とかオリフラムとか使えるものはなんでも担ぎ出すよねって。


あと、

さらに時代がすすんでルネサンス期になっても、フランス王家の城自体が、どこ、と定まっていなかった(だからマキャベッリが苦労した。いやしかし、たしかにルーヴル宮殿は使いにくかろうと思いましたよ、ロワールのお城にいって。パリはね、商人と大学の街なのだ)。

ルーヴル宮―パリを彩った800年の歴史

ルーヴル宮―パリを彩った800年の歴史

 

くりかえすけど、パリはほんと王様の町じゃないよね。

行って実感した。

もちろん王様の町だとおもってたわけじゃないんですが、でもなんていうんだろう、あ、こういう感じでそうなんだ、ていうのが、ね。

 

さて、

『歓びの野は死の色す』だと、ヴジョー伯爵家のルネなんてのは、偉大な円卓の騎士の末裔でエリゼ公爵よりお金持ちなんだけど、街中のひとり歩きは無問題なんですな。いちお領地におっきい立派な城がありますが、そこにいやしない、みたいな(だから城代がいる。そして下手すると乗っ取られる、ていうか作中のネタをばらすとほぼ乗っ取られたに等しいオチがついてますw)。


そういえばロレンツォ豪華公なんてひとは、街の外もひとりで歩いてるんじゃないか的な感じで、いやそれはやめたほうがよかろうとわたしが側近なら頭を抱えますが、そのあたりが豪華公の魅力でもあるよなあ、などと(豪華公は美男じゃないけど、ギリシャ語とラテン語ができる文章の上手い男のひとなのでわたしのタイプなのだ オチはここっすよw)
by florentine(磯崎愛) 2012/12/27 19:36:37

歓びの野をつづれ織る8――ブルゴーニュ公国ディジョンのことなど

歓びの野は死の色す https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

主人公エリス姫のモデルその三はもっとあとでおはなししたほうが都合上よさそうなので
今日はなんのはなしをしよう?

 

うーん、オルフェ殿下が出てきたから、じゃあエリゼ公国の首都のモデルとなった街の様子でも少し。

 

 

ディジョンDijon)は、フランス中部に位置する都市。ブルゴーニュ地域圏首府コート=ドール県県庁所在地である。かつてはブルゴーニュ公国の首都であった。マスタードの生産地として知られる。

 

ディジョン - Wikipedia

 

jp.rendezvousenfrance.com

 

 

www.youtube.com



いいところですよー☆ 食べ物美味しいし葡萄酒おいしいし!
しょっぱなでおはなししたように、わたしはホイジンガではほもるーでんすより『中世の秋』のが面白かったひとなのでする。

(なんどでもはるよw)

中世の秋〈1〉 (中公クラシックス)

中世の秋〈1〉 (中公クラシックス)

 

 

さて、ディジョンの町の様子など。

 

Album de cartes postales anciennes de Dijon

ディジョンの古いポストカードのアルバム。

 

Dijon en 1900

1900年のディジョン


昔ながらの三角屋根の家も残っています、そして教会も古いものがしっかりとある。
そしてなによりも美術館でしょうか、コレクションはもちろん、宮殿だった建物も素晴らしいので是非お時間とってご覧になっていただきたい!

 

ディジョン美術館

 

musée des beaux-arts dijon

公式サイト

Collections | musée des beaux-arts dijon

(わざわざコレクションの頁をはっておくね!!!!)

 


それとシャンモル修道院
《モーゼの井戸》

シャンモル修道院 - Wikipedia


も!
(あああ、これ、これ、ねえ 小説かこうとおもってたんだけどこれも保留されてますな、うううう 涙)

 

クラウス・スリューテルについてはこれで知ってるひとおいででしょうか。

ヨーロッパのキリスト教美術―12世紀から18世紀まで (上) (岩波文庫)

ヨーロッパのキリスト教美術―12世紀から18世紀まで (上) (岩波文庫)

 

 

ヨーロッパのキリスト教美術―12世紀から18世紀まで (下) (岩波文庫)

ヨーロッパのキリスト教美術―12世紀から18世紀まで (下) (岩波文庫)

 

エミール・マール、中世美術のはなししてたらまず出てきますよね。

 

 

クラウス・スリューテル (Claus Sluter(1340頃 - 1405年/1406年))は、ハールレム出身[1]オランダ人彫刻家[2]。美術史上、当時の北ヨーロッパでもっとも重要な彫刻家で、次世代のヤン・ファン・エイクらが完成させた初期フランドル派による「北方写実主義」の先駆者と見なされている。

スリューテルはブルゴーニュ公国の首都がディジョンに遷都する以前のブリュッセルで、1385年から1389年にかけてジャン・デ・マルヴィルの助手として、そしてブルゴーニュ公フィリップ2世の宮廷彫刻家として活躍した。1389年から死去するまで宮廷彫刻家兼大公の近侍 (en:valet de chambre) の地位にあり、死後その地位は甥に引き継がれた。

 

クラウス・スリューテル - Wikipedia

 

 
ちなみに、『歓びの野は死の色す』の後のほうで棺彫刻を出してますので、ちらと頭にいれておいていただけると嬉しいです。
そして、
公国といえば金羊毛騎士団のはなしとかもしたいのですが、この小説では黒衣の騎士にすりかわってるのですな。

 

あ、こんなの見つけたのではっておきます。

ci.nii.ac.jp


さらにさらに、
ブルゴーニュのひとたちの前で(わたしの観測範囲においては)、フランスというとパリだ、みたいなことを口走ると恐ろしいことになるということだけおぼえておいてください、もうむちゃくちゃプライド高い!(たぶんこの土地のひとだけじゃなくて、その地方地方でいまでもそうだとおもうけど)。
じっさいフランスが中央集権国家として成立してくまでは、つまり統一という名で征服されるまではナントカ公国とかって名のつく国が各地にあって、言葉も微妙にちがってたわけで、ていうあたりはこのはなしの後半のほうでちろっと触れますけど、ええ。
ディジョンにいって、そのへんの感じがおはなしじゃなくて肌身で知れてよかったなあと思います
by florentine(磯崎愛) 2012/12/26 18:45:34

歓びの野をつづれ織る7 王妃マルゴ、そしてカトリーヌ・ド・メディシス

歓びの野は死の色す https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

 

今日は、このおはなしの主人公・男装の女公爵エリス姫のモデルのお話し其の二。

王妃マルゴことマルグリット・ド・ヴァロワは、カトリーヌ・ド・メディシスの娘です。

 

マルグリット・ド・ヴァロワMarguerite de Valois, 1553年5月14日 - 1615年5月27日)は、フランスアンリ2世と王妃カトリーヌ・ド・メディシスの娘。フランソワ2世シャルル9世アンリ3世の3人のフランス王の妹であり、ナバラ王アンリ、後のフランス王アンリ4世の最初の王妃である。マルゴ王妃(La Reine Margot)と呼ばれ、アレクサンドル・デュマ・ペール歴史小説王妃マルゴ』のヒロインになった。

 

マルグリット・ド・ヴァロワ - Wikipedia

 

わたし、そういえば、マルグリットという名前が大好きなんだよなあ、というどうてもいいことを呟く。

それから、まだ一巻しか読んでないんですが、これ、その後はどんなかんじなんだろう?

王妃マルゴ volume 1 (愛蔵版コミックス)

王妃マルゴ volume 1 (愛蔵版コミックス)

 

 you.shueisha.co.jp

 

特設サイトに対談があったのではっておきます。

ところで、

参考文献にもあげられてる大デュマの『王妃マルゴ』も超絶おすすめ☆ 

王妃マルゴ

王妃マルゴ

 

たしか抄訳だったはず。安心の鹿島先生訳。

あと、こっちも。

王妃マルゴ〈上〉 (河出文庫)

王妃マルゴ〈上〉 (河出文庫)

 

 

王妃マルゴ〈下〉 (河出文庫)

王妃マルゴ〈下〉 (河出文庫)

 

 ヌヴェール公爵夫人とココナスのふたりが好きです。

デュマは、たとえこういうはなしでも、男同士(女同士)の友情物として読むほうが面白いかもなあと、初読時におもったきがします。

宗教戦争時代のものすごくめんどくさい歴史をさらっと理解するには小説よむのが手っ取り早いっていつも思うので、おすすめ。

(下手に歴史書読むより小説のほうがわかりやすくないですか??? いや、ひとによるとおもいますけど、でも。映画だとチョット外したりする確率も高いかなあって)

 

ちなみに映画も超絶おすすめ、こすちゅーむもの大好きなのだ!(わたしがコスチュームもの大好きなのはもうみんな知ってるから、みんなしってるからwww)

王妃マルゴ [DVD]

王妃マルゴ [DVD]

 

 イザベ ル・アジャーニが魂もってくほど美しいのは言うまでもないのですが(ああいう容姿だったら天下とりにいくよなあ、ておもう)、まだ若いヴァンサン・ペレーズの美男っぷりも イイし(ていうかわたしたぶんヴァンサン・ペレーズ好きなんだよねきっと、うん、しってる)、ジャン・ユーグ・アングラートの王様の孤独と狂気もなんかその時代っぽくて好 き。
フランスルネサンスの血腥さ満載で、そこがたまらないです。こうでなくっちゃね。

映画でわたしが感激したのはガストン・フェビュスの『狩猟の書』の使われ方!

 

BNF - Le livre de chasse de Gaston Phébus

 

狩猟の書のはなしはまたいつかします。

 

さて、

ではこのひとの母親のほうも。

 

カトリーヌ・ド・メディシスフランス語: Catherine de Médicis1519年4月13日 - 1589年1月5日)は、フランスアンリ2世の王妃。フランス王フランソワ2世シャルル9世アンリ3世の母后[nb 1]

1519年イタリアフィレンツェウルビーノロレンツォ2世・デ・メディチロレンツォ・デ・メディチの孫)と、オーヴェルニュジャン3世の娘マドレーヌの間に生まれた。イタリア語名はカテリーナ・ディ・ロレンツォ・デ・メディチイタリア語: Caterina di Lorenzo de' Medici)。

 

カトリーヌ・ド・メディシス - Wikipedia

 

 このひとをわたしが説明するとなると、ノストラダムスパトロンでアイスクリームをフランスに齎したひとってなるw
もっと凄惨な一生なのは周知のとおりです。
王侯貴族ですからねええ、ていうレベルじゃないからなあ、このひとのは。

小説だとこのへん。

 

 これたしか、アマゾン乗りについても言及されてたような(すみません、手許にないのであれですが。女性が馬に乗るときの騎乗法)。

おどろおどろしい雰囲気は堪能できました。

ノストラダムス、フランス語だとノートルダム。こういういかにもカトリックぽい苗字がでてきたときには、その来歴が改宗ユダヤ人かもしれないという勘を働かせる、ていうのも歴史小説をよむときの醍醐味かもしれない。ノストラダムスは著名すぎますが。

 

コンベルソ(converso)は、スペイン語ユダヤ教からカトリックへの改宗者を指す。

 

コンベルソ - Wikipedia

 

それからいちお、

このへんもあげておきますね。フランスルネサンスといったらこの本をあげないと様にならんので。

フランス・ルネサンスの人々 (岩波文庫)

フランス・ルネサンスの人々 (岩波文庫)

 

 渡辺一夫を読まずして、ていうのはあるとおもいますです、はい。

 
ロワールのお城巡りをしたとき、ここらへんに血が点々と落ちてたんだろうなあ、みたいな気持ちになってぞっとしましたが、なんか、それがないお城も味気ないなあ、とか思ったりもしなくないような・・・
by florentine(磯崎愛) 2012/12/25 19:23:14

(加筆修正あり)

歓びの野をつづれ織る4 葡萄畑の争奪戦――ブルゴーニュ公国のことなど、あと鷗外とか

歓びの野は死の色す

https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

 

このおはなしの舞台は現実のフランス・イタリア等がモデルであることはすでに述べてあるかとおもいます。
くりかえされる《黄金なす丘》(ルネのお城のある土地ね)という地名はもちろん、エリゼ公国が現実のブルゴーニュ公国がモデルですよーんっていう目配せなわけですが(むろんヴジョーという名前も、知ってるひとが聞いたらすぐに、ブルゴーニュ系の名前だとわかります)
あそこ、ほんっとおおおおおおに、葡萄畑なんですよ!
なにをいってるかわからないかもしれませんが、行けば、ワカルですほんとにw
水よりジュースより葡萄酒が安かったし何よりほんとに美味しかったです
そして、
葡萄畑の等級ごとに石を置くってのがわたしには面白くて、今日更新しはじめたような外伝ができあがりました。
(たぶん翻訳で何か資料もよんだんだけど、本のタイトルとか忘れちゃった。すみません。
 歴史の本じゃなくて、葡萄酒についての本だったかな? 日本にもこういう民話みたいなのたしかあったよなあ、と)

ブルゴーニュ 華麗なるグランクリュの旅――その歴史と土壌をたずねて

ブルゴーニュ 華麗なるグランクリュの旅――その歴史と土壌をたずねて

 

 (これ読みたい)

パンとワインを巡り 神話が巡る―古代地中海文化の血と肉 (中公新書)

パンとワインを巡り 神話が巡る―古代地中海文化の血と肉 (中公新書)

 

 これは読んだ。あとこのへんか。

 

ワインの文化史 (文庫クセジュ)

ワインの文化史 (文庫クセジュ)

 

 文庫クセジュにはほんとにお世話になってます、はい。

単行本の資料借りてかえるのしんどいときとか、これバッグにしのばせとけばいいですからね。電車の中でも読めるのでありがたい。

それから、

わたしはホモ・ルーデンスより、こっちのほうが好きっていう変わったひとなので!!!

中世の秋 (上巻) (中公文庫)

中世の秋 (上巻) (中公文庫)

 

 

中世の秋 (下巻) (中公文庫)

中世の秋 (下巻) (中公文庫)

 

 これ、家にあったんだよね。もっと分厚い本でした、両方、単行本。

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

 

 高橋源一郎さんだったかはたしか『ホモ・ルーデンス』のほうが、それよりマルクスだったかのほうがオモシロイ的なことをどこかで書いてらしたけど(うろおぼえすみません)。

たぶん世間的にはそうなんでしょうけど、

わたしは『中世の秋』のほうが断然面白かったです!!!(熱烈に、おしておくYO!)

 

というわけで、短編はっておきます。

葡萄畑の線引きに石をおくひとたちのおはなし。

 

風に舞う蝶ーー歓びの野は死の色す・外伝ーー

http://novel18.syosetu.com/n5403bl/115/

(本編読んでなくてもたぶん、大丈夫です)

 
ついでにいうと、わたしほんっとおに脇役が好きで
ここに出てくるジャンとエミールは文庫本一冊くらいは書いてあげたいと思いながら幾星霜!
(エリスとかこのヴジョー伯爵がわたしの頭のなかでただの「背景」だった時代にいたのだよ)

(ちなみに、エリスの名前は夜の女神ニュクスの娘、不和と争いの女神エリスからじゃなくて、
もちろんのこと、森鷗外リスペクトですw)

舞姫・うたかたの記―他3篇 (岩波文庫 緑 6-0)

舞姫・うたかたの記―他3篇 (岩波文庫 緑 6-0)

 

 

舞姫

舞姫

 

 あ、あまりに有名だけど、

先日この本を読んで『舞姫』読みかえして、 文章がきもちよくってきもちよくって。

鷗外、鷗外はほんとに音も字面も美しいよねえ。

世界文学のなかの『舞姫』(理想の教室)

世界文学のなかの『舞姫』(理想の教室)

 

 

目次

まえがき
テクスト――森鴎外舞姫
第1回 南米の太田豊太郎
性欲につまずく/性教育の教材として/明治の浦嶋/日本人の海外進出/南米の太田豊太郎?/I博士/豊太郎の奇行/ジャパニーズ・ディアスポラ
第2回 エリスの面影とともに生きる
豊太郎の恋、林太郎の恋/鴎外の晩年/エリーゼ・ヴィーゲルト(Elise Wiegert)/鴎外=林太郎の優柔不断、未練/『舞姫』異聞――湯浅克衛『カンナニ』/もうひとつの『舞姫』異聞――『北へ遷りゆく時』/豊太郎の死
第3回 『舞姫』から120年
舞姫』の基本構造/「舞姫論争」/『罪と罰』と都市描写/『ボヴァリー夫人』と都市描写/明治廿一年、冬のベルリン/本国を失う恐怖/『舞姫』と『旅をする裸の眼』/自己紹介
読書案内

www.msz.co.jp

 

 もうね、

こういうひとに「読み」を教わるとね、ほんとにとっても面白くてね!!!

田豊太郎の行く末を、たんに日本へ帰国したとしない「宙吊り」の読みが素晴らしい。たしかに、その後についてはハッキリなんとも書いてないのだった。これは、とても大事なことだとおもう。

あと、

わたしは海外で暮らせるだけの何かがないけれど、それでも一月くらいはアメリカとフランスに滞在したことがあって、この国の外に出て「外国人」として過ごすことをちょっとは感じられたような気がして。

(旅行だと移動時間があるけど、少なくとも同じところで寝起きするっていうのはちょっと長期旅行と違うなあと。イタリアもたぶん、二週間くらいを三回ほどいってるけど、あれは「旅行者」だもんなあ、うん。同じベッドで寝て学校や大学に通ったって、なんかちがうとおもったよ。あと、中東で戦争が起きたりしたのもあるかもしれないなあ。うまく言葉にならないままなのだけど。母国にいない、ていうこと?)

ともかく、

西成彦さんの本は全部読むってきめてるので。うん。

こっちは未読。あとで。

胸さわぎの鴎外

胸さわぎの鴎外

 

 でもって

うえの短編にかいた蝶の名前も忘れてしまった、

ほんとにあそこで炎みたいな赤い蝶をみたのです。
そのときの、鮮烈なイメージがこのおはなしの根っこにあります。

というかんじでオチもなく終わるw
by florentine(磯崎愛) 2012/12/20 20:52:57(加筆修正あり)

 

ブルゴーニュ公国の大公たち

ブルゴーニュ公国の大公たち

 

 これ未読だったな、はっとく。

 

そう、ディジョンにひと月くらいいたので。

フランスがパリ中心じゃないってことは、なんかこう、声を大にしていっていきたいっすw

(いや、パリ好きですけどね、中央集権国家になっていったフランス、その前どうだったてことは積極的に言いたいのだ、ていうか、ディジョンでさんざん言われたので)