魔法使いの合宿にきている。合宿というより研修かもしれない。
わたしはなんでか髭面に眼鏡の大男と一緒にいる。悪いやつじゃないのだが、イマイチわたしとは合わないのだ。いまも、わたしがお茶が飲みたいと言っているのに、いつも紅茶飲んでるだろうと言って、紅茶を淹れてくるようなやつだ。でも、そうやって気を遣われているのはワカル。やだな、やだけど、こういう部屋割りなんだよなと我慢している。
髭男が言う。
「見ろ、これだ!」
A3くらいの紙に、クレヨンで怪獣の絵が描いてある。他愛無い、こどものような画だ。怪獣らしく、それでも強そうには見えた。
とつぜん、この絵に呪いをかけられたと髭男が叫ぶ。この片目を色鉛筆で潰さないとこいつが紙から飛び出すと癖毛をぐしゃぐしゃ掻き混ぜている。
潰せばいいじゃんと言ってそこに色を塗ろうとすると、たしかになんだか「圧」を感じて、う、と声をあげる。ほら、お前にも無理じゃないか、とえばるように言う。お前とか言われる関係だったかなと思いつつ、じゃあ上級魔法使いのところへ行こうと提案する。髭男はうんと言わない。これが試験なんだぞと脅されて、わたしの課題それじゃないよとこたえる。
ああ困ったああ困ったとベッドで唸っている。うるさい。外に出ようとすると、なんだ、俺を置いていくのかと情けない声をあげる。置いてくよと言うと、待て、待ってくれと言う。やだよ、ドアに手をかけると、後ろから咆哮と悲鳴がおおいかぶさった。
あ、これ、きっと怪獣だ。
置いて逃げるのはヤバイと思うのに逃げようとして、扉が開かないことに気づいて振り返る。あ、ヤバイ、視界はわけのわからない緑色に塞がれていた。わたしのじゃない悲鳴が続いている。じぶんがどんな魔法を使えるのか忘れている。ああやばいやばいやばい。
てところで目が覚めた。
(写真と夢には何の関係もありません、いつものように)
