その旨を、ゾイゼ宰相自ら足を運んで伝えてきた。
ゾイゼはぞろぞろ共を引き連れて歩くことを良しとせず、そういうときはそこらの神官職ほどの身軽さでやってきた。逆にいえば、ゾイゼ宰相が威儀を正してこないときは、かえって面倒ごとだとわかるのだ。
今日は拙作のゾイゼ宰相のモデルというか、この国をモデルのひとつにかくなら絶対に出そうと思ってた宰相の名を。
『宰相ロランの聖母』(さいしょうロランのせいぼ(蘭: De Maagd van kanselier Rolin、仏: La Vierge du chancelier Rolin)は、初期フランドル派の画家ヤン・ファン・エイクが1435年ごろに描いた絵画。パネルに油彩で描かれ、現在パリのルーブル美術館に所蔵されている。
ルーヴルのサイトからも。
ブルゴーニュ公国フィリップ善良公の宰相であったニコラ・ロラン(1376/1380‐1462)が、天地創造の力を象徴する地球儀を持ちながら宰相を祝福する神の子イエスを崇拝している。キリストの母、マリアの備える本質的な役割が、天使たちが戴く王家の冠によって強調されている。
オータン、ノートル・ダム・ドュ・シャテル教会、聖セバスチャン礼拝堂の絵画
作品は、オータンにあったノートル・ダム・ドュ・シャテル教会の聖セバスチャン礼拝堂に飾られていた。1793年に建物が倒壊した際、作品はこの地を離れてルーヴルのコレクションに加わった。その際に制作年と画家の署名が記載されていたと思われる額縁が紛失している。
ニコラ・ロランは礼拝堂の飾りとして、寄進者としての自らの姿が見事な写実的描写で描かれたこの絵画を注文した。オータンの質素な家庭の出である彼は、ヴァロワ家の二人のブルゴーニュ公、ジャン無怖公とフィリップ善良公の信頼を勝ち得て昇級したものと思われる。弁護士であった彼は、1422年に宰相に任命されている。
この、ニコラ・ロランさんがわたしけっこう気になってて!
名宰相として名高く、『中世の秋』でも言及されてるのでご存じの方も多いかも。
こちらみると手が繊細だから、性格はどんなだったんだろうか、などと想像するのが楽しくて、ゾイゼ宰相にはロランの面影をちょっぴりとのぞかせてみたりしています。
て、
エリス姫と伯爵のそういうシーンだというのにゾイゼ宰相をだしてくるあたりにわたしの性格の一端がのぞきますなw(オチはここっすよv)
by florentine(磯崎愛) 2013/01/02 18:50:13(加筆修正あり)
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サンドロ・ボッティチェリも、影響を受けてるのでおさえておきたいのでした、ファン・エイク。
これ気になってたのではっておきます!
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未読ですが、はい。
ファン・エイクといったらこの絵を出さずにはいられないかと。
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北方ルネサンスについてはほんとに知らないことばかりで。
しかもさいきんの研究だとまた色々と変わってきてるんだろうなあと。