芥川と谷崎、あと三島とか
昨夜の連続RTとおはなしが凄く面白かったので。
谷崎と芥川の論争にしても、あの二人が友達付き合いけっこう深くて、仲が良かったこととかも考慮しないと、よくわからんのではないか。
— 樫原 (@tatsurokashi) 2015, 2月 22
一連のツイート是非読みにいっていただきたい!
わたしの呟きは、これ。
いつもはてなハイクあたりで叫んでるので御馴染みですがw
磯崎愛 @「唐草銀河」 on Twitter: "すごく、そうおもう。。。 >RT
谷崎と芥川はホント妄想捗る感じだし。無論そういう関係があったというのではなく、「おれの言ってることワカルのはおまえ」的な何かがあるからアレやってるわけで。"
@isozakiai 他の人があれを書いたら、怒るんだろうな、って思いますよね。
— 樫原 (@tatsurokashi) 2015, 2月 22
これだよね、これ!!!
これに尽きるんだよ、ほんと。
いちお、これ、ブックマークのほうを置いておきます。
芥川が谷崎大好きすぎて泣けるよ!!!
冒頭だけ、引いておきましょう。
「僕は或初夏の午後、谷崎氏と神田をひやかしに出かけた。谷崎氏はその日も黒背広に赤い襟飾りを結んでゐた。僕はこの壮大なる襟飾りに、象徴せられたるロマンティシズムを感じた。」
短いので、すぐ読めます。
いや、なんかねー、ブクマにも書いたけど、これでこのあとこの論争ですよ! くりかえすけど、こういうこと書いた芥川、谷崎の誕生日に死んじゃうわけですよ。。。でもって谷崎はその死を「筋のない小説」て書いちゃうんですよ、いったいどんな、本当にどんな気持ちだったんだろうって。
ツイートにプロレスって言葉が出てきて、プロレスよくわからないなりになるほどな、と。ショー的なものが、たしかにある。
「書く」ひとだから、当然すべて「書かない」。でも、その場にいたひとびと、近くにいるひと、その「当時」「現場」にいるひとには何かしらワカルような目配せが施されているわけで、もちろんそれゆえに見せかけのナニモノかでもあり。
それはだからテクストだけでは追えない部分も含みつつ、その「残存」、気配というものだけはテクストからたちのぼる。
アベラールとエロイーズの書簡が「他のひとにも読まれる」前提で書かれていた、にもかかわらず、じつはきっとそれは何かを「隠微」にするものでもあり、また同時にもちろん絶対的に他者が知りえないものを「ひらく」ことでもあり、ていうこととかを考えるのが大好きなので、テクストを読む、ていうのはホント愉悦だよなあ(エロい行為なので好きです)。
いちお、成行もこのへんにあるのではっておきますね。
「饒舌録」これに入ってる、てことか。
谷崎の「藝術一家言」もおいておきたいのだけど、出てこないや。
これ気になるのではっとく。あとで読む。
はなしもどすと、
「饒舌録」には「構造的美観」て例の言葉でてくるからね。
なんどもいうけど谷崎だけですよ、フランスはガリマール社の錚々たる作家が並ぶプレイヤード叢書にのっかってる日本人作家は。
La Pléiade - Auteur - Junichirô Tanizaki
谷崎は飛びぬけて小説巧者だとおもうの、馬力もあるし、化け物みたい。
たとえば古典の換骨奪胎にしても、鷗外という大作家の手さばきを十分に読みこんであと、さらりとやってのけるという風体だ。そして、芥川よりもよほど洒脱。長生きしたせいもあるだろうけど、ね。
三島は例の『作家論 (中公文庫)』で鷗外センパイかっこいいっす、さいこー!!! 鷗外センパイのワカラン奴らはまったくどーしよーもないね! て言いまくってて、谷崎に対しても熱狂的な変態大好き的ラブレターとでもいうべき文章を書いてるけど、なんだろう、ちょっとこう、あれはあれで捻くれてるというか、「変態かっこいい、憧れです!」て言いながらその部分にのみ故意に視点を合わせてるような感じ。谷崎とは距離のとりかたが難しかったんじゃないか、ていう気がする。なんとなく、わたしはそう読んだ。三島も古典の換骨奪胎大好きで、構造的美観を大事にするひとだからこそ。だって「金色の死 (講談社文芸文庫)」について、だもんねええええ、狙って書いたネタなので是非これは谷崎ファンというより三島好きは読みにいくといいとおもいますw 三島の人工庭園好きというか、例の奇妙奇天烈バロック趣味が如実にあらわれてるとおもうので*1。
あ、三島についてばかり語ってしまったw
ともかく谷崎は凄い作家ですよ。
これ、古いのでみてほしいところもあるにはあるのだが。仮名遣いの美しさ、というのもこのひとの醍醐味なので。
あと、こんな記事もあったのではっときます。
谷崎潤一郎のあの名作が北欧でブームに!? | ダ・ヴィンチニュース
それと、せっかくなので、
せんじつゲラゲラ笑いながら読了したのでおいておきますw
谷崎の文章読本をたぶん三十年ぶり(四半世紀ではなくw)に読み返してるんだけど、今まで自分が志してきたことって、なんだよもー、ぜんぶ谷崎の教えじゃん、みたいなwww
忘れてたよ!!!w
たまに鷗外とか谷崎とか三島とか読み返すと「うひーーーー><」てなるんですけど、ミドルティーンのときの流し読み、おっかないwww
(澁澤はわりと覚えてるんだよねw なのでウヒーはない)
(この調子で日本の古典とか世界文学もイイ感じに忘れまくってるんだろーなー)
(ていうか、それであの程度の小説の文章!? て思われるとツライけどでも、そこはやはし才能の違いってことで許して、ていうか許さなくてもいいから谷崎よむといいよ!!!)
あと、5月だからまだ先ですが。
買うお金はナイですが(怪我して一月以上会社休んでるしなw)、図書館に入るであろうことは間違いないので読みます!
それと、
教えていただいた本、
本のほうが嬉しいので、こっちも。
そんなこんなで、
このへんのひとたちについてはまた書くかも、です。
ていうかマジでだれか、「芥川×谷崎←佐藤春夫」書いて!!!(懇願)