がらくた銀河

磯崎愛のブログです。本館は小説サイト「唐草銀河」。

歓びの野をつづれ織る12 爵位順で偉さが決まるわけじゃない難しさとか紋章とか

novel18.syosetu.com

 

外伝をひとつアップしてきたのですがすでに読まれてるかたも多いかなあと。

さて、今日は爵位とか。

よく知られているように「公、侯、伯、子、男爵」というのは明治期の日本に輸入されたもので、じっさいのヨーロッパ史だと、これ、ヒジョーにめんどくさいんですよ、ていうおはなしを。


ちなみに、作中でいうとヴジョー伯爵家が皇帝に次いでエライ、というあたりは、読むひとがよむと、
「あーこのひと、西欧史大好きなんだろうなw」てほくそ笑むパターンです。

(現実世界でも、平気で「エルサレム王」とか出てくるからねw ぶんどってもいないのに!)

それから、帯剣騎士と法服騎士についても頭にはいってないと、
「貴族階級」というのがなんなのか、そも、わからなくなる。

もっといえば、そも騎士とは何ぞ、
馬持ちの騎士というのがどこから来たのか、
ていうはなしをしだすと、ローマ帝国のあたりに遡ってイロイロ話し出すひとたちがいるのが、西欧史のめんどくさいところで、
まあでも、
そのめんどくささが、たとえば西欧歴史風SFファンタジーといえ、多少なりとも「歴史」とついているからには、その醍醐味だとおもってます☆

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おはなしでは黒死病の猛威が続いてますが、
爵位とか王様についての、またわたしのぼんやり話を。

幼稚園くらいまで王様がいちばん偉い、爵位はその順番どおりにエライって単純におもってたので(絶対王政の悪影響といってみるw)、小学生くらいでちょっと難しい本を読むと、あ、待て、どっちが「偉い」のかは歴史的な背景があるのかってことがようやくわかるようになります(武力や領土の問題じゃないところでのはなし)。

中世ヨーロッパ史というのを小学生がどこまで理解できているのかという問題はさておき、
たとえばパリ伯はフランス王であるけれど、パリのほうが南に比べて偉くない時代があったということへの想像や理解が及ぶようになるのがどうにか十歳をこえたくらいで(フランスという国の歴史的な流れがワカラナイとそのへんぴんとこないですよね)、

つまり家にあったタイムライフ社の人間世界史を読んでなんとなくやっとそのへんがわかったのでした、というか、わたしの歴史的な基礎知識はすべてあそこで覚えたので(小学生の記憶力なので意外にツカエルw)、

ライフ人間世界史〈第3〉蛮族の侵入 (1969年)

ライフ人間世界史〈第3〉蛮族の侵入 (1969年)

 

 

ライフ人間世界史〈第4〉信仰の時代 (1967年)

ライフ人間世界史〈第4〉信仰の時代 (1967年)

 

 

ライフ人間世界史〈第9〉王政の時代 (1968年)

ライフ人間世界史〈第9〉王政の時代 (1968年)

 

 歴史物って説としては古くなってしまったりしますが、

わたし、このシリーズには大変お世話になったので、うん。

 

昭和30年代くらいの全集ブームはありがたいものでしたよ、その恩恵にあずかれる時代に幼少期を過ごしたわたしは大きな声でそう言います。

ブンカシホンっすからね。あえて片仮名で書きますが。

贅沢で大きな、美しい本がたくさん作られた時代。

 

まあ、それはさておき、

エライえらくないって、どういう基準だってはなしもあるんですが、そこを言いはじめると大変なことになりますな。
よって、
エリゼ公国が舞台なのに、エリゼ公爵よりもヴジョー伯爵のほうが「偉い」っていう妙なはなし(しかしかなり現実的ではある)を書いてしまうというのが、じぶんらしさかなあ、と。

中学生くらいのわたしの憧れの職業は「紋章官」でした。

紋章の歴史―ヨーロッパの色とかたち (「知の再発見」双書)

紋章の歴史―ヨーロッパの色とかたち (「知の再発見」双書)

 

 

紋章学辞典

紋章学辞典

 

ついでに、

日本の、紋章上絵師についても。

家紋の話―上絵師が語る紋章の美 (新潮選書)

家紋の話―上絵師が語る紋章の美 (新潮選書)

 

 

折鶴 (文春文庫)

折鶴 (文春文庫)

 

 (このへんはまた、いつか語りますね。わたし、元呉服業OLなのでw)


ちなみに、

貴族になるならもちろん「伝説付の帯剣貴族(たとえばリュジャニャン家)」だろ! といつも思ってましたw 
ジャン・ジュネと心情が似てて笑えますw(オチはここっすよv)

恋する虜―パレスチナへの旅

恋する虜―パレスチナへの旅

 

 (リュジャニャン家のおはなしは本当に美しいですよねえ、しかもだって、ジュネにとってはいなくなってしまった美貌の、しかもひとならざる母親の物語だもの。うん)

 

by florentine(磯崎愛) 2012/12/30 19:24:23
(加筆修正あり)