がらくた銀河

磯崎愛のブログです。本館は小説サイト「唐草銀河」。

ナンセンス! 『完訳 ナンセンスの絵本』 (岩波文庫)

http://h.hatena.ne.jp/matsuiism/299902203915222705
こちらを拝読して、思わず大昔にかいた記事を復活させることに!
以下、ちょっち恥ずかしい感じですが、まあ、いいでしょうv
 



わたしは小さな頃から絵本が大好きです。
今でも本に挿絵があると、文と絵のバランスなどがとても気になります。
それから、「文も書けて絵も描ける」というひとも大好きです。
で、今日のご本はこちらです!


完訳 ナンセンスの絵本 (岩波文庫)

完訳 ナンセンスの絵本 (岩波文庫)


文庫なので、とってもおすすめ!
これさえあれば、病院の待合いとか乗り継ぎのうまくない電車待ちとか、いつでもどこでも愉快な気分になることうけあいです。
作者のエドワード・リアは19世紀のイギリスの人。
この本はリアのリメリック集「ナンセンスの絵本」と続編100篇から成っています。
リメリックとは「a-a-b-b-a と韻を踏む五行の戯れ歌」のことです。
リアは、ロンドン北部の生まれだそうで、ヴィクトリア女王に絵を教えたこともあるとか。
とにもかくにも詩と対応した挿絵がとってもオシャレなのです。
絵だけでも、かなり笑えます。
あ、言い忘れましたが、この本は左綴じです。
一頁上段に、日本語訳。
真ん中に、リアの絵。
下段に、原文があります。
うんうん、こういう風につくってくれるのっていいですよね!
なによりも見やすいですし、こうなると英語の苦手なわたしでさえ、絵の面白さと訳詩の洒脱さにつられて原詩も読みます(笑)。
しかも訳者はかの柳瀬尚紀さん!
「最強のバッテリー」とありますが、ほんと、そう思います。
解説では、作者のリアのことはもちろん、訳語についてなども話してくれています。意味と音との関係など、あらためて考えさせられて、もう一度、本文のほうに立ち返って何度も読みたくなるのです。