がらくた銀河

磯崎愛のブログです。本館は小説サイト「唐草銀河」。

歓びの野をつづれ織る11 騎士と剣

歓びの野は死の色す https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

今日は、ルネの妻であったひとが刺繍していた武勲詩の元ネタのはなしをちょぴっと


ローランの歌 - Wikipedia

 

フランス最古の叙事詩
シャルルマーニュのこの伝説は、ことにロンスボーの大敗におけるロランの英雄的な死とともに語り継がれています。
角笛と剣のガジェットとしての扱いがとてもエロい!
剣と騎士の関係のエロティックさっていうのは枚挙に暇がないものですが(あと馬ね!)、
このデュランダルとロランの関係はチョット常軌を逸してる感があるくらいえろえろなので、そこもけっこうおすすめ☆

(ていうか、ガストン・パリスとジョゼフ・ベディエの日本語WIKIないのか、えええ?)

 

 

ガストン=ブリュノ=ポーラン・パリ(Gaston-Bruno-Paulin Paris, 1839年8月9日 - 1903年3月5日)は、フランス文献学者言語学者。主にフランス中世文学の研究を行った。

 マルヌ県のアヴネ・ヴァル・ドールに生まれた。父のポーラン・パリも学者であった。コレージュ卒業後、ドイツボン大学ゲッティンゲン大学に留学した。ボン大学ではドイツの高名なロマンス語学者であるフリードリヒ・ディーツドイツ語版に学んだ。1859年に帰国し、1862年フランス国立古文書学校を卒業した。1865年にシャルルマーニュ叙事詩の研究[1]文学博士の学位を得た。

ガストン・パリ - Wikipedia

 

(あ、あった。できたんだね!)

でもベディエはなかった!!!

 

ベディエ【Charles‐Marie‐Joseph Bédier】

1864‐1938
フランスの批評家,中世学者。コレージュ・ド・フランス教授(1903‐36)。厳しい文献学をもととして現在の中世文学研究の基礎を築いた。とくに武勲詩の研究で,民間伝承の集成されたものとして武勲詩をみる説に対して,巡礼の巡る聖地の顕彰のために作られたものとする説をたてたことは名高い。また20世紀前半に盛んであった文学史研究を代表する一人でもある。

ベディエ(ベディエ)とは - コトバンク

 

 本は、岩波とちくまで出てる。
うちにこの手のモノが転がっていたので、わたしが騎士大好きになるわけですなw

ロランの歌 (岩波文庫 赤 501-1)

ロランの歌 (岩波文庫 赤 501-1)

 

 うちにあったのはこれじゃなくてもっと分厚い本だった気がするけど、これはっておくね。

中世文学集〈2〉ローランの歌;狐物語 (ちくま文庫)

中世文学集〈2〉ローランの歌;狐物語 (ちくま文庫)

 

 

あと、手に取りやすいのはこのへんか。

シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス (講談社学術文庫)

シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス (講談社学術文庫)

 

 それから、これ、これですよ!!!

信仰と愛と    フランス中世文学集 1

信仰と愛と フランス中世文学集 1

 

白水社からこれ出たときはほんと嬉しかったなあああ。

 

 

 

 (ちなみに脇役であるオリヴィエと主役ロランの関係もなんだけど、剣のデュランダルのほうがマジあやしい。エルリック・サーガストームブリンガーよりもこっちのほうが元ネタらしく原初的で、わたしは好きです) 

メルニボネの皇子―永遠の戦士エルリック〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

メルニボネの皇子―永遠の戦士エルリック〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 (この表紙も好きだけど、

天野さんのなんだよねええ、イメージ的にはもう、わたしのなかで、こういうのって初めて見たのがってのあるでしょ?)

 

by florentine(磯崎愛) 2012/12/29 22:58:57

 

剣て、ほら、どうやっても男性器の象徴だったりするのでねえええ。

その名前をやたら連呼したりしてるとあやしいなあっておもいますですよ、はいw

 

いや、基本的に刀剣といったものは大好きですよ、ふふふ☆(←いやらしく笑ってみせる、もと剣道部主将、これでもねw)

 

歓びの野をつづれ織る7 王妃マルゴ、そしてカトリーヌ・ド・メディシス

歓びの野は死の色す https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

 

今日は、このおはなしの主人公・男装の女公爵エリス姫のモデルのお話し其の二。

王妃マルゴことマルグリット・ド・ヴァロワは、カトリーヌ・ド・メディシスの娘です。

 

マルグリット・ド・ヴァロワMarguerite de Valois, 1553年5月14日 - 1615年5月27日)は、フランスアンリ2世と王妃カトリーヌ・ド・メディシスの娘。フランソワ2世シャルル9世アンリ3世の3人のフランス王の妹であり、ナバラ王アンリ、後のフランス王アンリ4世の最初の王妃である。マルゴ王妃(La Reine Margot)と呼ばれ、アレクサンドル・デュマ・ペール歴史小説王妃マルゴ』のヒロインになった。

 

マルグリット・ド・ヴァロワ - Wikipedia

 

わたし、そういえば、マルグリットという名前が大好きなんだよなあ、というどうてもいいことを呟く。

それから、まだ一巻しか読んでないんですが、これ、その後はどんなかんじなんだろう?

王妃マルゴ volume 1 (愛蔵版コミックス)

王妃マルゴ volume 1 (愛蔵版コミックス)

 

 you.shueisha.co.jp

 

特設サイトに対談があったのではっておきます。

ところで、

参考文献にもあげられてる大デュマの『王妃マルゴ』も超絶おすすめ☆ 

王妃マルゴ

王妃マルゴ

 

たしか抄訳だったはず。安心の鹿島先生訳。

あと、こっちも。

王妃マルゴ〈上〉 (河出文庫)

王妃マルゴ〈上〉 (河出文庫)

 

 

王妃マルゴ〈下〉 (河出文庫)

王妃マルゴ〈下〉 (河出文庫)

 

 ヌヴェール公爵夫人とココナスのふたりが好きです。

デュマは、たとえこういうはなしでも、男同士(女同士)の友情物として読むほうが面白いかもなあと、初読時におもったきがします。

宗教戦争時代のものすごくめんどくさい歴史をさらっと理解するには小説よむのが手っ取り早いっていつも思うので、おすすめ。

(下手に歴史書読むより小説のほうがわかりやすくないですか??? いや、ひとによるとおもいますけど、でも。映画だとチョット外したりする確率も高いかなあって)

 

ちなみに映画も超絶おすすめ、こすちゅーむもの大好きなのだ!(わたしがコスチュームもの大好きなのはもうみんな知ってるから、みんなしってるからwww)

王妃マルゴ [DVD]

王妃マルゴ [DVD]

 

 イザベ ル・アジャーニが魂もってくほど美しいのは言うまでもないのですが(ああいう容姿だったら天下とりにいくよなあ、ておもう)、まだ若いヴァンサン・ペレーズの美男っぷりも イイし(ていうかわたしたぶんヴァンサン・ペレーズ好きなんだよねきっと、うん、しってる)、ジャン・ユーグ・アングラートの王様の孤独と狂気もなんかその時代っぽくて好 き。
フランスルネサンスの血腥さ満載で、そこがたまらないです。こうでなくっちゃね。

映画でわたしが感激したのはガストン・フェビュスの『狩猟の書』の使われ方!

 

BNF - Le livre de chasse de Gaston Phébus

 

狩猟の書のはなしはまたいつかします。

 

さて、

ではこのひとの母親のほうも。

 

カトリーヌ・ド・メディシスフランス語: Catherine de Médicis1519年4月13日 - 1589年1月5日)は、フランスアンリ2世の王妃。フランス王フランソワ2世シャルル9世アンリ3世の母后[nb 1]

1519年イタリアフィレンツェウルビーノロレンツォ2世・デ・メディチロレンツォ・デ・メディチの孫)と、オーヴェルニュジャン3世の娘マドレーヌの間に生まれた。イタリア語名はカテリーナ・ディ・ロレンツォ・デ・メディチイタリア語: Caterina di Lorenzo de' Medici)。

 

カトリーヌ・ド・メディシス - Wikipedia

 

 このひとをわたしが説明するとなると、ノストラダムスパトロンでアイスクリームをフランスに齎したひとってなるw
もっと凄惨な一生なのは周知のとおりです。
王侯貴族ですからねええ、ていうレベルじゃないからなあ、このひとのは。

小説だとこのへん。

 

 これたしか、アマゾン乗りについても言及されてたような(すみません、手許にないのであれですが。女性が馬に乗るときの騎乗法)。

おどろおどろしい雰囲気は堪能できました。

ノストラダムス、フランス語だとノートルダム。こういういかにもカトリックぽい苗字がでてきたときには、その来歴が改宗ユダヤ人かもしれないという勘を働かせる、ていうのも歴史小説をよむときの醍醐味かもしれない。ノストラダムスは著名すぎますが。

 

コンベルソ(converso)は、スペイン語ユダヤ教からカトリックへの改宗者を指す。

 

コンベルソ - Wikipedia

 

それからいちお、

このへんもあげておきますね。フランスルネサンスといったらこの本をあげないと様にならんので。

フランス・ルネサンスの人々 (岩波文庫)

フランス・ルネサンスの人々 (岩波文庫)

 

 渡辺一夫を読まずして、ていうのはあるとおもいますです、はい。

 
ロワールのお城巡りをしたとき、ここらへんに血が点々と落ちてたんだろうなあ、みたいな気持ちになってぞっとしましたが、なんか、それがないお城も味気ないなあ、とか思ったりもしなくないような・・・
by florentine(磯崎愛) 2012/12/25 19:23:14

(加筆修正あり)

歓びの野をつづれ織る5 臣従礼にオマージュとルビをふる

歓びの野は死の色す https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

えーと、難しい漢字を使わないように気を付けてるつもりですが、

あと外来語なんかでルビふったほうがいいのは教えていただけるとうれしいです!

ファンタジーってそのへんの勘所でセンス出るよね、いや、ファンタジーだけじゃないですけど。

 

臣従儀礼(しんじゅうぎれい、:hommage)とは君臣の秩序を確認・披露し、またそれを促す行事や作法を指す[1]。西洋での臣従儀礼については臣従礼ともいう[2]。フランス語発音をカタカナ表記し、オマージュとも呼ばれる。

臣従儀礼 - Wikipedia

 

騎士が好きです。
騎士になりたい。

武士やらサムライにわたしがあまり魅力を感じないのはたぶんそこに「女性」が表立って介入できる場所がないからで、いえ、その、それゆえにたいそう魅力的な部分もあるにはあるけど(中学生の時にそれこそ三島の影響で家にあった『葉隠』よんじゃうようなアレですよあれ!)、

葉隠入門 (新潮文庫)

葉隠入門 (新潮文庫)

 

 

葉隠〈1〉 (中公クラシックス)

葉隠〈1〉 (中公クラシックス)

 

 ホモソーシャルな関係の魅力はわかるけど、

なんか、駄目な主君に仕えなきゃいけないってのがよくわからなくて、ですね。そういうおはなし多いでしょ?

そういう主君の頬をひったたいてサヨナラしてもいい騎士のほうが好きです。


ホモソーシャルといえば、

スター・ウォーズの旧ジェダイオーダー、あの結婚できないてあたりの縛り加減て最強だなあと(女性がジェダイになれないとかでは無論ナイのだ、そのへんも巧い!)、
るーかす凄いよるーかす最強最高だね!ってしみじみと感じ入った次第でしたまる(ねずみーていこくにかいあくされないのをまじいのるまじいのる)

 

STAR WARS スター・ウォーズ ファンの心に響いた111の言葉

STAR WARS スター・ウォーズ ファンの心に響いた111の言葉

 

 これ、興味あるので貼っておくね。



(関係ないけど、スター・ウォーズはいっとき相当量のファンフィクよんだんですが(わたしが唯一英語でスラッシュをよみにいったくらいだといえばどれだけの情熱があったかおわかりでしょう、わたしちっとも英語よめないのに! ていうくらいあのファンフィクよむの好きだったけど、どれだけ読んでも)原作がいちばんエロくて酷かったので、やっぱ、あれがサイコ―だよなあって思ってます)


あ、エリスの帝都での寵姫モデルのはなしをしようかとおもっていたのだけど、まったね~♪
by florentine(磯崎愛) 2012/12/21 21:13:14
(加筆修正あり)

 

またいつかお話しすることもありましょうが、というか既に何回もしてますが、

うちのパパーシャ(父)が、こういうのを読ませるから!

アーサー王と円卓の騎士 (福音館古典童話シリーズ (8))

アーサー王と円卓の騎士 (福音館古典童話シリーズ (8))

 

 魔法の剣、ドラゴン、魔法使い、麗しい仙女、聖杯クエスト、円卓、裏切り、そして三角関係!!!

さいこーすぎるよ、さいこーすぎるよ!!!!!

わたしにとって魔法使いというのはやっぱりマーリンで、つまりはどうしたって惚れた美女によわいw ていうかつねに、いついかなるときでも優れた賢者や魔法使い、丈高き騎士や勇猛な王であろうと美女(仙女・魔女)にはかなわないのだ、それはもう当然に!

 

という世界観で生きている気がする。マジで。

歓びの野をつづれ織る4 葡萄畑の争奪戦――ブルゴーニュ公国のことなど、あと鷗外とか

歓びの野は死の色す

https://novel18.syosetu.com/n5403bl/

 

このおはなしの舞台は現実のフランス・イタリア等がモデルであることはすでに述べてあるかとおもいます。
くりかえされる《黄金なす丘》(ルネのお城のある土地ね)という地名はもちろん、エリゼ公国が現実のブルゴーニュ公国がモデルですよーんっていう目配せなわけですが(むろんヴジョーという名前も、知ってるひとが聞いたらすぐに、ブルゴーニュ系の名前だとわかります)
あそこ、ほんっとおおおおおおに、葡萄畑なんですよ!
なにをいってるかわからないかもしれませんが、行けば、ワカルですほんとにw
水よりジュースより葡萄酒が安かったし何よりほんとに美味しかったです
そして、
葡萄畑の等級ごとに石を置くってのがわたしには面白くて、今日更新しはじめたような外伝ができあがりました。
(たぶん翻訳で何か資料もよんだんだけど、本のタイトルとか忘れちゃった。すみません。
 歴史の本じゃなくて、葡萄酒についての本だったかな? 日本にもこういう民話みたいなのたしかあったよなあ、と)

ブルゴーニュ 華麗なるグランクリュの旅――その歴史と土壌をたずねて

ブルゴーニュ 華麗なるグランクリュの旅――その歴史と土壌をたずねて

 

 (これ読みたい)

パンとワインを巡り 神話が巡る―古代地中海文化の血と肉 (中公新書)

パンとワインを巡り 神話が巡る―古代地中海文化の血と肉 (中公新書)

 

 これは読んだ。あとこのへんか。

 

ワインの文化史 (文庫クセジュ)

ワインの文化史 (文庫クセジュ)

 

 文庫クセジュにはほんとにお世話になってます、はい。

単行本の資料借りてかえるのしんどいときとか、これバッグにしのばせとけばいいですからね。電車の中でも読めるのでありがたい。

それから、

わたしはホモ・ルーデンスより、こっちのほうが好きっていう変わったひとなので!!!

中世の秋 (上巻) (中公文庫)

中世の秋 (上巻) (中公文庫)

 

 

中世の秋 (下巻) (中公文庫)

中世の秋 (下巻) (中公文庫)

 

 これ、家にあったんだよね。もっと分厚い本でした、両方、単行本。

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

 

 高橋源一郎さんだったかはたしか『ホモ・ルーデンス』のほうが、それよりマルクスだったかのほうがオモシロイ的なことをどこかで書いてらしたけど(うろおぼえすみません)。

たぶん世間的にはそうなんでしょうけど、

わたしは『中世の秋』のほうが断然面白かったです!!!(熱烈に、おしておくYO!)

 

というわけで、短編はっておきます。

葡萄畑の線引きに石をおくひとたちのおはなし。

 

風に舞う蝶ーー歓びの野は死の色す・外伝ーー

http://novel18.syosetu.com/n5403bl/115/

(本編読んでなくてもたぶん、大丈夫です)

 
ついでにいうと、わたしほんっとおに脇役が好きで
ここに出てくるジャンとエミールは文庫本一冊くらいは書いてあげたいと思いながら幾星霜!
(エリスとかこのヴジョー伯爵がわたしの頭のなかでただの「背景」だった時代にいたのだよ)

(ちなみに、エリスの名前は夜の女神ニュクスの娘、不和と争いの女神エリスからじゃなくて、
もちろんのこと、森鷗外リスペクトですw)

舞姫・うたかたの記―他3篇 (岩波文庫 緑 6-0)

舞姫・うたかたの記―他3篇 (岩波文庫 緑 6-0)

 

 

舞姫

舞姫

 

 あ、あまりに有名だけど、

先日この本を読んで『舞姫』読みかえして、 文章がきもちよくってきもちよくって。

鷗外、鷗外はほんとに音も字面も美しいよねえ。

世界文学のなかの『舞姫』(理想の教室)

世界文学のなかの『舞姫』(理想の教室)

 

 

目次

まえがき
テクスト――森鴎外舞姫
第1回 南米の太田豊太郎
性欲につまずく/性教育の教材として/明治の浦嶋/日本人の海外進出/南米の太田豊太郎?/I博士/豊太郎の奇行/ジャパニーズ・ディアスポラ
第2回 エリスの面影とともに生きる
豊太郎の恋、林太郎の恋/鴎外の晩年/エリーゼ・ヴィーゲルト(Elise Wiegert)/鴎外=林太郎の優柔不断、未練/『舞姫』異聞――湯浅克衛『カンナニ』/もうひとつの『舞姫』異聞――『北へ遷りゆく時』/豊太郎の死
第3回 『舞姫』から120年
舞姫』の基本構造/「舞姫論争」/『罪と罰』と都市描写/『ボヴァリー夫人』と都市描写/明治廿一年、冬のベルリン/本国を失う恐怖/『舞姫』と『旅をする裸の眼』/自己紹介
読書案内

www.msz.co.jp

 

 もうね、

こういうひとに「読み」を教わるとね、ほんとにとっても面白くてね!!!

田豊太郎の行く末を、たんに日本へ帰国したとしない「宙吊り」の読みが素晴らしい。たしかに、その後についてはハッキリなんとも書いてないのだった。これは、とても大事なことだとおもう。

あと、

わたしは海外で暮らせるだけの何かがないけれど、それでも一月くらいはアメリカとフランスに滞在したことがあって、この国の外に出て「外国人」として過ごすことをちょっとは感じられたような気がして。

(旅行だと移動時間があるけど、少なくとも同じところで寝起きするっていうのはちょっと長期旅行と違うなあと。イタリアもたぶん、二週間くらいを三回ほどいってるけど、あれは「旅行者」だもんなあ、うん。同じベッドで寝て学校や大学に通ったって、なんかちがうとおもったよ。あと、中東で戦争が起きたりしたのもあるかもしれないなあ。うまく言葉にならないままなのだけど。母国にいない、ていうこと?)

ともかく、

西成彦さんの本は全部読むってきめてるので。うん。

こっちは未読。あとで。

胸さわぎの鴎外

胸さわぎの鴎外

 

 でもって

うえの短編にかいた蝶の名前も忘れてしまった、

ほんとにあそこで炎みたいな赤い蝶をみたのです。
そのときの、鮮烈なイメージがこのおはなしの根っこにあります。

というかんじでオチもなく終わるw
by florentine(磯崎愛) 2012/12/20 20:52:57(加筆修正あり)

 

ブルゴーニュ公国の大公たち

ブルゴーニュ公国の大公たち

 

 これ未読だったな、はっとく。

 

そう、ディジョンにひと月くらいいたので。

フランスがパリ中心じゃないってことは、なんかこう、声を大にしていっていきたいっすw

(いや、パリ好きですけどね、中央集権国家になっていったフランス、その前どうだったてことは積極的に言いたいのだ、ていうか、ディジョンでさんざん言われたので)

歓びの野をつづれ織る2  原典訳や映画のある有り難さ

novel18.syosetu.com

 

kakuyomu.jp

 

そういえば、またあとでおはなしすることがあるとおもいますが、

塩野さんのこの本がやっぱりこのおはなしの最大のインスパイア元だろうなあと。

ルネサンスの女たち (新潮文庫)

ルネサンスの女たち (新潮文庫)

 

 小学生でしたね。

そのころにはもう、わたし、ルネサンス大好きっこでしたから。

だいたい自分の好きなものっておおよそ幼稚園から小学校時代に確定してる。

トミノ御大も小学生くらいまでに興味あったことやりなさいって何かで言ってらしたような気がするからそれでいいかなあってw

もちろんそのあとも好きになったことはいくらでもあるんですが、基礎となったものはけっきょく、コドモ時代から変わらない。変われない、でもあるのかもしれないけど。まあなんていうか、こんなふうに世の中の流れが早い時代にじぶんみたいなのは取り残されるだけだろうと嘆きつつ、それでもそうはなれないので愚直にいくよ。

 

さて、「蒼1」で出てきたルネ・ド・ヴジョー伯爵の父親の亡くなるところのエピソードはまんま、このひとがモデルになってます。
(ばらしていいんですか? ていうより、こういうのがやりたくてやってるので、ねw)
こちらが詳しいかな。

www.europe-z2.com



それから、これ見たひといらっしゃると嬉しいんですが。。。

eiga.com



この映画がもう、ほんとうにすばらしくて、ですね!!!

 

『ジョヴァンニ』を観て思ったこと…

http://www.din.or.jp/~grapes/doraku/file51.html

 

 
この映画ムチャクチャ無茶苦茶大好きなんですけど、もいっかいみたいなああああ(映画館でみたよv)

 

 

それからここで、

ちょっこっと翻訳についてなど。

このジョヴァンニのいた戦場で問題になるのが「大砲」です。
で、これなんですが、2000年代に出版された本で「軽砲」と訳してる本があってびっくりした。少なくともわたしの知るかぎり、80年代90年代の資料ではそんな訳は見た記憶がないのです。
で、ちょっとこのへんはまたさらに勉強しないとならんなあ、というあやふやなことを書いて、自分のメモにする、というw

(この小説内は「大砲」でいきます。これ、その当時もファンタジー書きさんと話して、耳馴染みを取るよね、てことになったのでした)
(いちおブクマ等はしてあるんですが、新しい知識知見等をとりいれると小説の世界観と語の統一が難しくなるからタイミングを見計らうのが大変だったりする。読んだ資料を捨てるほうが大事、みたいなこともある)
ルネサンス期はでも、資料が続々バリバリ翻訳されてるので、1991、2年のわたしが知ったらほんとにびっくりするとおもう。美術方面ではシャステルもヴァールブルクも日本語でよめるなんてって! それだけでなくポリッツィアーノもだよって一次資料だよって涙目だよマジで、そういう恩恵は受けるのです。もう「動かないもの」はありがたい古典万歳!(解釈の件はいわないでw))
by florentine(磯崎愛) 2012/12/18 20:11:58
(読みづらかったので一部リライトなど)

 

 

そうそう、うえであげたポリツィアーノ

原典 イタリア・ルネサンス人文主義

原典 イタリア・ルネサンス人文主義

 

 

書籍の目次

解説 イタリア・ルネサンス人文主義

1 フランチェスコ・ペトラルカ
   「イタリア誹謗者論駁」

2 コルッチョ・サルターティ
   「僭主論」

3 レオナルド・ブルーニ
   「ピエトロ・パオロ・イストリアーノに献じられた対話篇」
   「ナンニ・デッリ・ストロッツィに捧げた追悼演説」

4 ピエル・パオロ・ヴェルジェーリオ
   「パウルス」

5 ポッジョ・ブラッチョリーニ
   「貪欲論」

6 フラーヴィオ・ビオンド
   「イタリア案内」

7 ジャンノッツォ・マネッティ
   「フランチェスコ・ペトラルカの生涯」
   「ジョヴァンニ・ボッカッチョの生涯」

8 レオン・バッティスタ・アルベルティ
   「文学研究の利益と損失」

9 ロレンツォ・ヴァッラ
   「快楽論」

10 ピウス二世
   「覚え書」

11 マッテオ・パルミエーリ
   「市民生活論」

12 イゾッタ・ノガローラ
   「アダムとエヴァの罪の同等性あるいは非同等性について」

13 クリストーフォロ・ディ・バルトロメーオ・ランディーノ
   「カマルドリ論議

14 ジョヴァンニ・ジョヴィアーノ・ポンターノ
   「アエギディウス」

15 バッティスタ・グアリーノ
   「教授と学習の順序」

16 ロレンツォ・デ・メディチ
   「アンブラ」
   「謝肉祭の歌」

17 アンジェロ・ポリツィアーノ
   「ジュリアーノ・デ・メディチ殿の馬上槍試合に捧げるスタンツェ」

18 ヤーコポ・サンナザーロ
   「アルカディア

19 ピエトロ・ベンボ
   「アゾラーニ」

20 ジョヴァンニ・デッラ・カーサ
   「ガラテーオ」

原典イタリア・ルネサンス人文主義 « 名古屋大学出版会

 

(いやもう、これが出たときのわたしの感激っぷりってばさー、みたいな。

外国語や古い言葉は読めなくても現代日本語は読めるからね!)

 

歴史物は資料調べがめんどくさいっていうひといるけど、

わたし、外国語じゃないかぎりにおいては嫌いじゃない。まあその、手に入りづらいからめんどくさいけど(めんどくさいんじゃんw)、

いや、読むのは嫌いじゃないの、うん。